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いなさく たおこし
【稲作】田起こし

【稲作】田起こし

 北上山地が海岸まで迫る南三陸町は、平地が少なく、志津川湾などに流れ込む川の流れも短く急であることから水田耕作に必要な用水の確保は大変でした。ここでは、機械化以前の稲作の営みを紹介します。
 米作りの作業は、前年の秋、稲刈りの後の「アキウチ」から始まります。旧暦の10月にヨツコ(四本鍬)を使って田打ちを行い、翌年の稲作の準備をします。
 この写真は「ハルウチ」といわれる旧暦の3月から4月にかけて行う田起こしの風景です。アキウチを行わない家でも春のハルウチは欠かせません。この田起こしの際に堆肥も蒔き、土にすき込んでいきます。用具はミツコ(三本鍬)かヨツコが使われ、クロヌリ(畔作り)には平鍬が使われました。


【「志津川町誌」使用写真より】

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