南三陸の海辺で活動する南三陸少年少女自然調査隊の子どもたちと関係者の方々が岩場に立ち、青い旗を掲げながら笑顔で集合写真を撮っている様子の写真

町内の小中学生が、年間を通じて、町の自然や歴史について学ぶ「南三陸少年少女自然調査隊」。2月25日(土曜日)に戸倉地区で海藻採集や海藻おしばづくりに挑戦。さらに注目を集めるブルーカーボン調査にも協力して今年度の活動を締めくくりました。

4年目を迎えた「南三陸少年少女自然調査隊」

「南三陸少年少女自然調査隊」は、2018年10月に志津川湾がラムサール条約湿地に登録されたことをきっかけに誕生したエコクラブです。2019年2月、志津川湾の登録を記念して、全国のラムサール条約湿地で活動する子どもたちが湿地の魅力を学ぶイベント「KODOMOラムサールin南三陸町」が開催されました。町内から9名の小学生が参加し、日本全国のラムサール条約湿地で活動する子どもたちとさまざまな体験活動を通して交流しました。

その時にKODOMOラムサールに参加した町内の子どもたちから「もっと南三陸町の自然や文化を学びたい!」という声が上がり、2019年5月に南三陸町の自然や文化を体験しながら学ぶ「南三陸少年少女自然調査隊」が発足しました。

これまでの活動についても「南三陸なう」で取り上げていますのでぜひご覧ください。

これまでの4年間で行ってきた活動は内外から評価されています。2020年2月には「全国エコ活コンクール2019 壁新聞部門」で「環境大臣賞」を受賞。翌21年3月には同じく「全国エコ活コンクール2020 壁新聞部門」で「こくみん共済coop賞」を受賞。22年1月には「宮城県ストップ温暖化賞」を受賞。同年2月には環境教育・環境保全活動を促進することを目的とした「第27回コカ・コーラ環境教育賞活動普及部門」において優秀賞を受賞。そして、同年12月には、「かけがえのない地域の自然環境を守り伝える活動」として、環境省が選定し表彰する、「令和4年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞しました。

「Let’s learn about Minamisanriku!」という英語のタイトルが書かれた展示ボードに、南三陸の自然や体験学習について子どもたちが書いた文章や絵、写真などが丁寧に貼られている壁新聞の写真

今年度の活動をまとめた壁新聞

海藻おしばづくりに挑戦

今年度最後の活動となった2月26日は戸倉地区の坂本海岸にて、まさに旬を迎えている春の風物詩・海藻採集を行いました。志津川湾には海藻だけでも200種類以上が生息しているとされています。その海藻は赤・茶・緑と実にカラフル。集めた海藻を使って個性豊かで華やかな海藻おしばづくりに挑戦しました。

(注意)特別な許可を得て採集しています。

海辺の岩場で、南三陸少年少女自然調査隊の子どもたちがバケツを持ちながら関係者の男性の説明を真剣に聞き、海の生きものを観察している様子の写真

戸倉地区の坂本海岸にて海藻採集を行いました (注意)特別な許可を得て採集しています。

南三陸の海岸で、南三陸少年少女自然調査隊の参加者たちが青いバケツを持って海藻や生きものを探しながら岩場や海岸を丁寧に観察している様子の写真

戸倉地区の坂本海岸にて海藻採集を行いました (注意)特別な許可を得て採集しています。

白い容器の中に、水に浸したさまざまな種類の海藻(赤、紫、緑、茶色などの色や形の異なる5種類程度)が広げられ、観察している様子の写真

赤・茶・緑などカラフルな海藻で自分だけのおしばづくり

女の子がハサミで海藻を切ってアート作品の素材を準備している写真
赤や茶色の海藻を使って木のような形に仕上げた作品の写真
鳥や魚、海中の風景をカラフルな海藻で表現したアート作品の写真

完成した海藻おしば

様々な種類の海藻を標本のように美しく配置した作品の写真

完成した海藻おしば

赤・緑・茶色の海藻を細かく散りばめた繊細な構成の作品の写真

注目の「ブルーカーボン」について学び、調査にも協力

さらに、地球温暖化の要因となっている二酸化炭素を吸収する役割として注目を集めている海藻。陸上の「グリーンカーボン」に対して「ブルーカーボン」と呼ばれ、豊かな藻場が広がる志津川湾も地球温暖化を食い止める重要な手段として期待されています。

ネイチャーセンターでは志津川湾のブルーカーボン調査を実施。調査隊メンバーは阿部拓三さんのレクチャーを受けたあとに、事前に採集してきた海藻を赤・茶・緑に分類して重量を計測しました。

子どもたちが海藻を観察しながら、手で持ち上げたり、トレーに並べたりしている写真

ブルーカーボン調査に協力する調査隊メンバー

関係者の男性がトレーの海藻を量りにのせて測定し、子どもたちが興味深そうに見つめている様子の写真

ブルーカーボン調査に協力する調査隊メンバー

女の子がホワイトボードにデータを書き込み、観察結果を記録している写真

ブルーカーボン調査に協力する調査隊メンバー

南三陸の魅力を発見し、伝えていく

「また来年も調査隊に入りたい!」
「いろんな体験ができたし、南三陸町の魅力を知ることができれた」
「山とか海とか川とか干潟とかさまざまな場所で活動できたことが楽しかった」
など子どもたちも1年間の活動に大満足の様子。

「みんなが楽しそうな顔で活動しているのを見て非常にうれしかったです。まだまだやれていないことがたくさんある。来年度も南三陸の魅力を探して、それを人に伝えられるように頑張っていきましょう」と拓三博士は子どもたちにエールを送り活動の締めくくりとなりました。

来年度の活動は4月にメンバー募集を実施。5月から活動をスタートする予定とのこと。来年度もたくさんの調査隊メンバーの活躍に期待したいと思います。

関係者の男性がホワイトボードとスライドを使って授業を行い、子どもたちが座って説明を真剣に聞いている写真
南三陸の海辺で活動する南三陸少年少女自然調査隊の子どもたちと関係者の方々が岩場に立ち、青い旗を掲げながら笑顔で集合写真を撮っている様子の写真

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