自然環境活用センター概要
現在の自然環境活用センター(戸倉公民館2階)
震災前の状況
自然環境活用センター(ネイチャーセンター)は平成11年度に横濱康繼氏(元筑波大学教授)を所長に招き、生物たちの営みを観察し、学ぶための施設としてスタートしました。
南三陸町の恵まれた自然環境を活用し、町内外の利用者に質の高い環境教育プログラムを提供し、人材育成を図りながら、交流人口を増加させ、地域の活動につなげていくという目的のもとに「エコカレッジ事業」を展開していました。
地域資源を活用した農漁村と都市住民との交流拠点であるとともに、地域と一体となった研究と教育を行い、環境の世紀を担う人材育成にも貢献していました。地方自治体が運営し、研究者が直接立ち上げと運営に携わるという点でも全国で例をみない施設でした。
しかし、南三陸町戸倉地区に立地していた当センターは、平成23年3月11日の東日本大震災による津波の影響を受け、2階建ての建物の屋上まで水に浸かり、志津川湾の生態研究成果をはじめ、長年蓄積してきた文献や論文等の収蔵資料、湾内で採集された海洋生物の貴重な標本、研究に使用してきた機材等のほぼ全てを失いました。
震災前後の自然環境活用センターの詳しい情報は、以下のPDFをご覧ください。
- 南三陸町自然環境活用センター(ネイチャーセンター) 震災前パンフレット.pdf [1215KB pdfファイル]
- 阿部拓三・太齋彰浩 2017 博物館と生態学(28)リアスの生き物よろず相談所-震災前後の南三陸における取組み- [3391KB pdfファイル]
震災前の自然環境活用センター
現在の活動
2020年2月に町内の戸倉公民館2階に再建・開設した自然環境活用センターの機能維持を目標とし、南三陸町の自然に関する調査・研究・教育・普及活動を行っています。また、南三陸町の自然を対象とした研究を行う外部研究者の受け入れとその調査・研究活動の調整等も継続して行っています。
最新情報
自然環境活用センターの最新情報はこちらをご覧ください。
志津川湾保全・活用計画(案)パブリックコメントについてwww.town.minamisanriku.miyagi.jp/index.cfm/8,36447,47,208,html
調査・研究
2018年10月に、志津川湾は日本で52番目のラムサール条約湿地に登録されました。ラムサール条約湿地「志津川湾」の地域資源の発掘と理解、そして永続的な利活用を目指した調査・研究を行っています。
当センターの調査・研究活動に関する詳しい情報や主な研究業績については調査・研究のページをご覧ください。
ラムサール条約に関する詳しい情報は、以下のページをご覧ください。
- ラムサール条約湿地「志津川湾」
ラムサール条約湿地「志津川湾」に関する情報をまとめた南三陸町のHPです。
ラムサール条約湿地 志津川湾.pdf [16431KB pdfファイル]
志津川湾の環境や、そこにすむさまざまな生きもの、人々の営みを紹介した冊子です。
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広報南さんりく特集記事
南三陸町の公式広報誌「広報南さんりく」の10月号と11月号に掲載されたラムサール条約に関する特集のPDFファイルです。志津川湾の自然環境やラムサール条約の概要、ラムサール条約湿地登録に向けた南三陸町の動きなどを紹介しています。
- ラムサール条約事務局の志津川湾紹介HP (外部・英語)
ラムサール条約事務局が世界各地のラムサール条約湿地の情報をまとめたRamsar Sites Information Services(外部・英語)の志津川湾紹介HPです。
教育・普及
南三陸町の自然資源を活用した体験学習や環境教育プログラムの開発・実践、普及活動を行っています。
当センターの教育・普及活動に関する詳しい情報は教育・啓発のページをご覧ください。
その他
水槽展示
自然環境活用センター2階交流室前にて、ダンゴウオやクチバシカジカ等、ユニークな南三陸町の海の生き物の水槽展示を行っています。毎週月曜日・水曜日・金曜日の16時30分~17時頃に職員が餌をあげています。ぜひご覧ください。
森里海ネイチャーだより
「広報みなみさんりく」(毎月発行)に「森里海ネイチャーだより(~平成31年3月:ネイチャーセンター準備室だより)」を寄稿しており、志津川湾の様子を写真を交えて紹介しています。
拓三博士の海の小話
「戸倉公民館だより おきなぐら」(毎月1日発行)に「拓三博士の海の小話」を寄稿しています。戸倉地域の皆さんに向けた海の生きものの様々な話題を紹介しています。
スタッフ紹介
当センターは現在5名のスタッフが常駐しています。
所長 遠藤 和美 ※本庁舎常駐
主任 及川 浩人
会計年度任用職員 遠藤 真由美
任期付研究員 阿部 拓三 博士(水産科学)
専門分野
- 魚類の繁殖生態学・分類学
- 海洋生態学
キーワード
- クチバシカジカ
- ダンゴウオ
- 藻場調査
- 干潟調査
- 自然教育
- 育児
任期付研究員 鈴木 将太 博士(環境科学)
専門分野
- 遺伝生態学
- 細胞生物学
キーワード
- アイナメ
- 潜水調査
- 魚類の飼育
- 環境DNA
アクセス・地図
住所:〒986-0781 宮城県本吉郡南三陸町戸倉字沖田69番地2 戸倉公民館2階
TEL&FAX:0226-25-9703
車でのアクセス
- 三陸自動車道志津川ICから約8km(約15分)
- 三陸自動車道 桃生津山ICから約20km(約30分)
- JRくりこま高原駅から約50km(約1時間)
- 東北自動車道 築館ICから約60km(約1時間10分)
公共交通機関でのアクセス
鉄道
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仙台駅→JR東北本線(約45分)→小牛田駅→JR石巻線(約15分)→前谷地駅→JR気仙沼線BRT(約50分)→陸前戸倉駅
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古川駅→JR陸羽東線(約10分)→小牛田駅→JR石巻線(約15分)→前谷地駅→JR気仙沼線BRT(約50分)→陸前戸倉駅
高速バス
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仙台駅前→宮城交通高速バス気仙沼行き(約1時間40分)→BRT志津川駅→JR気仙沼線BRT(約10分)→陸前戸倉駅
リンク
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南三陸ネイチャーセンター友の会(外部)
東日本大震災によって被災した南三陸町自然環境活用センターの施設及び機能のより良い形での再興を支援することを目的とし、またそれを通じて町民への自然環境の理解促進と持続可能な社会の形成に寄与することを目指す有志が集まり、活動を行っています。
南三陸町を拠点にし、持続可能な社会の実現のため、地域の環境調査や多様な研修プログラムの提供などを行っています。当センターの調査・研究活動にも協力をいただいています。
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自然環境活用センターのブログ(外部)
震災前の2007年より続けている当センターの活動報告ブログです。自然環境活用センターの最新の動き等はこちらのブログをご覧ください。
自然豊かな志津川湾の魅力やそこで活動する人の思いや文化・歴史を紹介する動画を作成しました。ラムサール条約湿地に登録され世界で貴重な湿地として認められた志津川湾をご覧ください。