あさひだてあと（しづがわしもほろけ）
朝日館跡（志津川下保呂毛）

　志津川市街地の西方１キロ、水尻川を挟んで大雄寺と向かい合う館跡です。平泉藤原秀衡の四男、本吉四郎冠者高衡の居館とも伝えられていますが、現在の壮大な館跡は、葛西宗家の流れをくむ本吉氏の居館として築かれたものです。本吉氏の進出時期については諸説ありますが、石巻地方を拠点としていた葛西氏が北方に勢力を伸ばすのに伴ってのことと思われ、気仙方面および登米、米谷、薄衣といった北上川中下流域を睨んだ戦略拠点としての位置付けが考えられます。 【2006.02.28撮影】