日本の伝統的な手ぬぐいやカラフルな置物、新鮮な海鮮丼やアワビ、温泉の露天風呂、美しいラベルのプリン、海産物の加工品、パッケージされた米など、地域の特産品や風景が3列×3行に並んで紹介されている写真

南三陸町のふるさと納税の返礼品がリニューアルされました。そこにあるのは、震災から7年以上が経ち「復興して元気にやっています!」という想い。南三陸と縁を紡ぎ、第二のふるさとへ。南三陸のふるさと納税について企画課・高見里奈さんに話を伺いました。

全国から応援の声とともに寄せられたふるさと納税

寄附を通じて地域の自治体、そこに住む人を応援し、受け取った返礼品でさらに地域の魅力を知ることができる「ふるさと納税」。「生まれ育ったふるさとに貢献したい」や「頑張っているあの町を応援したい」といった想いを寄附金として形にできるだけでなく、近年、ユニークな返礼品が届くなどで、テレビ等でも取り上げられ、話題となっています。

総務省の実績データによると、平成23年度と平成29年度を比較すると、全国で集まった寄附金は約30倍と急成長。いかに多くの人々にとって身近なものになっているかがわかる数値です。

「南三陸町でも『ふるさと納税』に取り組んでいます。とくに東日本大震災以降、町の復興を応援したいという想いで寄附をしていだくことが多かったですね」と話すのは南三陸町企画課の高見里奈さん。さんさん商店街の本設オープンや役場庁舎の開庁など話題も多かった昨年度は全国から700件以上の寄附が集まりました。

「地元出身の方はもちろん、テレビで南三陸を知ってくれた方、ボランティアで訪れていた方などさまざまな方から申し込みをしていただきました」

眼鏡をかけた女性が室内で笑顔を見せながら話している様子を写した写真

復興して元気にやってます!の想いを返礼品に乗せて

「この町になにかしらの縁が生まれ、継続して関わってくれている皆様方に”恩返し”の強い想いを込めて、今年度、寄附いただいた方への感謝の品をリニューアルしました」と話す高見さん。
これまでの返礼品は、海産物を中心とした南三陸の旬を詰め込んだ「特産品セット」と、町内で使用できる「みなさとクーポン」に限られていました。

「震災から7年以上が経って、町内の業者・事業者も、『復興して、元気にやっています!』というメッセージを伝えたいという想いから、町内の事業者に返礼品への協力の呼びかけを行いました」

すると19もの業者が協力を申し出。

「海産物はもちろん、里山で育まれる農作物やお菓子から雑貨まで、多種多様な返礼品を用意することができました。これだけバラエティ豊かな返礼品が町内の事業者のみで実現し、改めて森里海がコンパクトにまとまっている南三陸の良さを実感しました」と話します。

返礼品の例

さまざまな種類の海鮮丼や刺身の盛り合わせが美しく盛り付けられた料理がテーブルいっぱいに並べられている、彩り豊かで豪華な和食の写真

町内で使用できる「みなさとクーポン」。大人気のキラキラ丼も食べられます!

南三陸町志津川湾で採れた生食用の「戸倉っこかき」が350グラムずつ透明な真空パックに詰められ、青を基調としたパッケージには牡蠣の写真や「天然海水使用」「採れたての風味をそのままお届けしています」といった文字が印刷されている写真

ASC国際認証を取得した牡蠣

茶色の紙袋に赤い稲穂のイラストと「曲辰家 自慢のお米」という文字が大きく書かれた2キログラム入りの米が3袋並んでおり、袋には透明の小窓から白米が見え、南三陸町のキャラクターが描かれた丸いシールが貼られている写真

町内のバイオガス施設から出る液体肥料を用いて作られたお米

青・緑・黄・橙・赤・紫・茶の7色に彩られたモアイ像の形をしたミニサイズのマグネットが一直線に並んでおり、上部には「Love MOAI」「マグネットモアイ7体」「人気のミニモアイ」と書かれたデザイン文字が配置されている写真

食料品だけでなく、雑貨類も充実している

19業者28商品もの返礼品が。返礼品リストは下記リンクをご覧ください。

寄附金で町に賑わいが生まれる

みなさまから協力いただいた寄附金を、南三陸町では以下6つの柱を中心に、まちづくりを進めるためのさまざまな施策や事業の財源として活用をしていきます。

  1. 震災の伝承((仮)震災伝承館の建設等 )
  2. 協働による安全安心なまちづくり( 防災、防犯、交通安全等 )
  3. なりわいと賑わいのあるまちづくり( 産業振興、観光振興等 )
  4. 快適でいきいきと暮らせるまちづくり( 福祉、健康づくり、子育て支援等)
  5. 地域を守り創造を育むまちづくり( 教育、スポーツ、文化振興等 )
  6. 戦略的で持続的な地域経営の展開( 効率的な行政運営、情報化の推進等 )

そのなかでも特徴的なのが、「おらほのまちづくり支援事業補助金」という補助金に充てられている点です。これは交流人口拡大のためのイベント開催、移住定住支援、コミュニティ再構築などを、民間の担い手が主体的に行う事業に対して応援する補助金。つまり、公共事業ではなかなか手の届かないような、南三陸町民自身が自分たちの町を盛り上げようと実施するアクションに「ふるさと納税」の寄附金は使用されています。

海辺の芝生の上で、笑顔の若者たちが「Staff」と書かれたTシャツを着て集合写真を撮っている写真

今年度「おらほのまちづくり支援事業補助金」を活用して開催されたイベント

そのため補助金を使用して開催されたイベントに、ふるさと納税寄附者が実際に参加をして、町民と交流を深め、さらに町の魅力を知って継続的に関わっていただく機会になる、といったことが期待されています。

感謝の想いを表現する場

ふるさと納税の申出書にあるコメントには「毎年南三陸町に行っています」「南三陸町に来てみて、人も優しくて、温かい町なんだなと思いました」という言葉が並んでいるといいます。

「寄せてくださるコメントを見て、『やっぱりこの町はいいところなんだなぁ』と実感しています」と目を細める高見さん。自身も南三陸町の出身。中学生のときに震災を経験したからこそ、継続的に関わってくれる人々に感謝の想いが尽きないと話します。

笑顔で楽しそうにしている眼鏡をかけた女性の写真

「町内の頑張っている事業者さんと協力をして、寄附をしてくださる皆様方に感謝の想いを伝えられたらと思います」

豪華な返礼品ありきのモノのやり取りではない。寄附者にとっても、町民にとっても、「ありがとう」「がんばってね」の想いを表現する場。それが南三陸町の「ふるさと納税」なのかもしれません。南三陸との縁を紡ぎ、第二のふるさとへ。南三陸のふるさと納税詳細については下記のページをご覧ください。

南三陸町「ふるさと納税」概要ページ

「ふるさとチョイス」南三陸町ページ

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
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