「カラダで覚えるBLS!」と表示されたスクリーンの前で、青いジャンパーを着た講師3人が受講者の前に立って挨拶を行っている写真

夏真っ盛り。
レジャーやスポーツの事故が増える時期でもあります。
人工呼吸やAEDの使い方などは自動車教習所でも習いますが、いざというときにすぐ動けますか?と訊かれるとちょっと自信のない方が多いのではないでしょうか。

NPO法人オールラウンドヘリコプターでは、この7月から地域の施設・イベント会場等にて救命講習を行っています。
先日7月23日、特別養護老人ホーム いこいの海・あらとで開かれたBLS講習会へお邪魔してきました。

「カラダで覚えるBLS!」と表示されたスクリーンの前で、青いジャンパーを着た講師3人が受講者の前に立って挨拶を行っている写真

BLSとは一次救命処置(Basic Life Support)の略称。
運動中などに急に倒れ、意識をなくした人に対しその場に居合わせた人で行う応急処置のことです。
ロビーには施設スタッフの方々約20名が集まりました。

太陽の光が反射する明るい室内に座っている受講者たちの前で、講師が人形を使って心肺蘇生法の実演を行っている様子の写真

医療用ヘリコプターで活躍する救急救命士 渡部圭介さんより応急処置の重要性を学びます。

資料が映し出されたスクリーンの右側に立つ講師の話を、椅子に座っている受講者が熱心に聞いている様子を後方から撮影した写真

「疾患は老若関わらず突然に起こります。
心臓と呼吸が止まった場合、その命を救えるかどうかは最初の3~5分が勝負です。
救急車が到着するまでの現場の手当てが生死を分けるんです。」

資料のグラフが映し出されたスクリーンを指し示しながら男性講師が、救命に関する統計データについて説明している様子の写真

他県では、ホテル従業員にBLS指導を行った結果2年間で5人の命が救われた例もあるそうです。

知識共有ののち、いざ実践。
2人1組となって練習用の人型に向かいます。

講師の女性が見ているなか、女性が膝をついて床に置いた人形に胸骨圧迫をしている様子の写真

意識がないことを確認し、周囲の方へ119番通報とAED持入れを指示。
「では胸骨圧迫を始めてください!」
心臓を模したハートのスポンジに手を置き、メトロノームの音に合わせてマッサージを開始します。

フロアに複数の受講者が膝をついて、各自人形に対して心肺蘇生を練習している様子の写真

「体の重さを使って、休まず押して!」
「疲れたらすかさず交代!救急車到着まで8分かかります!」
まるで運動部のトレーニングのようです。

講師たちが周囲で見守るなか、広めの部屋で受講者が胸骨圧迫の実習を行っている様子の写真
実習が終わり、講師と参加者が笑顔で談笑している場面で、和やかな雰囲気が伝わってくる写真

ここでAEDが到着。

講師の男性が、オレンジ色のAED(自動体外式除細動器)の蓋を開いて持ち、受講者に使い方を説明している写真

電源を入れると音声指示が流れます。
AEDを扱うのは久しぶり、という方も多いようです。
電極パッドの位置など、指導の方に確認しつつ処置を進めました。

木製の人形に貼られたセンサーを触りながら、受講者がAED操作の練習をしている手元をアップで撮影した写真
床に置かれた胸部にピンクのパッドがついた人形を前にして、AED訓練用の装置に手をかけず膝をついて動作を確認している女性の写真

「医療・福祉従事者なら必ず教わってきたことですがとっさの事態に対応するためには体で覚えておく必要があります。
こういった講習会を今後定期的に行っていこうと考えています。」
(メディカルアドバイザー 中村幸夫先生)

8月には子ども向けの救急教室も開催予定だそうです。
たくさんの人が救命法を身につければ、安心して暮らし続けられるまちづくりに繋がりますね。

特定非営利活動法人オールラウンドヘリコプター
http://arh.or.jp/

(日比谷)

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