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こくがん
コクガン

コクガン

 コクガンは、越冬のために繁殖地であるロシアの北極海沿岸から北海道・東北地方へやってくる渡り鳥です。全体に黒っぽい色をしていて、首に帯状の白い環が見られるのが特徴です。波が穏やかで豊かな藻場のある湾内に群れで住み、おもにアマモなどの海藻を主食とし、「グルル」という低い声で鳴きます。南三陸町では10月下旬から4月頃まで、400羽ほどが志津川湾に滞在し、春にかけて繁殖地へと旅立っていきます。
 コクガンは、昭和46(1971)年に国の天然記念物に指定されました。現在、日本に飛来する数は回復傾向にありますが、東アジアで越冬するコクガン個体群は数が少なく、その生態も不明な点が多いため、環境省と宮城県の絶滅危惧Ⅱ類にも指定されています。

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