令和4年4月1日、広島大学の児子修司(にこしゅうじ)博士と東北大学総合学術博物館の永廣昌之(えひろまさゆき)協力研究員の研究チームが論文を発表し、1990年頃に歌津平成の森の大沢層から採集されたべレムナイト化石が、世界最古の新属・新種化石であることを明らかにしました。

べレムナイト類は、三畳紀から白亜紀までの中生代を代表する海生動物化石で、現代のイカに似た、矢のような形の化石です。これまでは約2億3千5百万年前の後期三畳紀からべレムナイトが出現したと考えられていましたが、今回はそれより1千万年余りさかのぼり、約2億4千8百万年前の地層である大沢層から見つかりました。世界最古のべレムナイト化石として、その発生や世界の海に生息域を広げていく過程を考える上で大変重要な成果です。児子博士と永廣協力研究員はこの化石を、採集した高泉幸浩(たかいずみゆきひろ)氏の名前にちなみ、べレムナイト新属・新種の「トウホクベルス・タカイズミイ」と学術記載・公表しました。

 令和4年4月1日より、仙台市の東北大学総合学術博物館(理学部自然指標本館)展示室入り口にて展示しています。是非ご覧ください。(令和4年4月1日~当面の間)

世界最古のべレムナイト化石を発見 従来の進化・拡散過程を一新させる世界的成果.pdf [1068KB pdfファイル]