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つとこみょうじん(いりややま かみ だいら)
つとこ明神(入谷山の神平)

つとこ明神(入谷山の神平)

 屋敷の一角や隣接する山林、畑地に神さまを勧請して氏神として祀る風習は全国に広く分布しています。祭祀の形態は各家の屋敷神であることが多く石造の小祠を安置しています。このような氏神のなかで古い形態をとどめているといわれているものの一つにツトコ明神があります。
 石ノ平にある山内家の本家と別家では、旧暦の10月28日に高野山の巨石の傍らに6か所ツトコ(苞)を立てます。藁をすぐってフクダを取り、根元を編んで藁苞(わらつと)を作り立て、中に幣束をさし立てて拝みます。正月には注連縄を張り、お神酒をあげて拝むといいます。このようなツトコを祀る風習は、かつては多くみられましたが、屋敷神を石祠にしてからツトコ作りが衰退したといわれています。

【「志津川町誌」使用写真より】

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