森に囲まれた場所に瓦屋根の小さな木造社殿が建ち、正面には紙垂を掛けた注連縄と神輿が置かれ、両脇には石灯籠が立っている荒澤神社(志津川袖浜)の写真

 袖浜にある神社で、国常立命、迦具槌命、龍田彦命、龍田姫(クニトコタチノミコト、カグツチノミコト、タツタヒコノミコト、タツタヒメ:国常立はその名のとおり混沌の世界から国の土台を築いた根源の神、迦具槌は火の神での軻寓突智と同じです。龍田彦・龍田姫は元々奈良県生駒にある竜田山の男女一対の神で風を司るといわれています)を祭神としています。この神社はかつて、瀧不動と呼ばれ、村の鎮守でした。瀧不動は、その縁起によると鎌倉時代初期の文覚上人の開基とされていますが、修験の寺として建立され、神仏習合の影響で寺院内に神社が建てられていたものが、明治の神仏分離により、寺から神社に改められたようです。境内には町の天然記念物「太郎坊の杉」が東日本大震災の津波に耐えて残っています。

【2006年4月25日撮影】