紐で束ねられた焚き木と、鉄製の棒に付けられた格子状の丸い焼き網の「松とうがい」の写真

 南三陸町では、電気が普及する以前にはこのような「松とうがい」が照明として使われていました。歌津地区ではこの台を「あかし台」と呼び、燃料とするのは赤松の樹脂の良くしみこんだ根の部分を小割にして乾燥させた「まつこ」を使いました。欠点としては燃焼時に煤煙が多く発生するため、回りが煤で黒くなってしまうことでした。
 その後、灯火は鯨油や菜種油を燃料とした行灯に変わっていき、より扱いやすい形になっていきました。