水の張られた田んぼの中で、3人の人物がかがんだ姿勢で手作業による田植えをしている様子の白黒写真

 シロカキが終わると、田の表面をナラシ板で平らにする「田ならし」、苗代から苗取りの準備を経て田植えになります。田植えは旧暦の5月の節句の頃、隣近所や親戚などで「ユイ」と呼ぶ共同体を組んで行いました。田植えの方式はマワリ田植えからナワ植え(大正期)、カタワク植えへと変遷をたどります。写真の風景は、マワリ田植えといって、田の外側から中心部に向けて一人が四条ずつを受け持ちらせん状に植えていくものでした。その後水田に縄を張り線を引いて植えるナワ植えが一般的となり、昭和初期にはワクを転がしてその跡に植えるカタワク植え方式へと移行していきました。

【「志津川町誌」使用写真より】