若い男性が茶色いパーカーと黒いジャージ姿で落ち葉の積もった冬枯れの林に立ち、葉の落ちた細い木々の間から奥の斜面の砂金流し掘り跡をじっと見つめている写真

 戸倉半島の懐深くから流れ出す水戸辺川の流域には、戦前まで稼動していた金ヶ沢金山跡をはじめとして無数の金掘り跡が残されています。写真は川の屈曲部内側の段丘面で、堆積土中に含まれる砂金(土金)を上流から引いた水で流し掘りした跡と思われる場所です。比較的遺構がはっきりしていることから、中世末期あるいは近世に入ってからのものかもしれませんが、このような採金の技術そのものは中世以前にまで遡る可能性があります。【2005年4月6日撮影】