護岸された川沿いに並ぶ家々と濃緑の杉林に覆われた山、左手の道路を走る車が見える山間の集落にある沢の前館跡の写真

 戸倉水戸辺川の北岸、楯火峠からの流れと水戸辺川とが交わる地点を見下ろすように位置する館跡で、「古城書上」「安永書出」ともに小山又五郎の居館とあります。ここは楯火峠や大盤峠など、戸倉半島を乗り越えて十三浜、橋浦方面に続く道の結節点で、産金地帯でもありました。そのためか、水戸辺川源流部には水戸辺の殿様と女川(旧北上町女川地区)の殿様の境争いの伝説が伝わっており、水戸辺の殿様が敗れたため、現在でも町境が分水嶺を越えて水戸辺側に入り込んでいます。 【2006年08月10日撮影】