冬枯れの草地に沿って道路が走り、奥には濃緑の杉林に覆われた小高い山と点在する家々が見える華要害館跡の写真

 朝日館から西へ1キロ、大船集落入口の水尻川が狭まった地点に位置する東西に細長い館跡で、いずれの史料も「小金沢将監」の居館と伝えています。空掘で切られた東側の廓が本丸と思われ、西は平場になっていて常の住居跡と思われますが、その南斜面には土金掘りの坑があり、周辺の沢には「みよし掘り」跡が多く見られます。本吉大膳や黒崎兵部、松倉右馬之丞など、館を築いた土地の地名を冠した武将名が少なくないことから、ここも築館前から小金沢(黄金沢)と呼ばれる土地だったものと思われます。 【2006年02月28日撮影】