周囲に鬱蒼と茂った叢が生えた小さな山の斜面に、赤い鳥居が杉の木々に囲まれて立っている写真

朝の曇天から、少しずつ日差しが見えはじめた南三陸。
午後は晴れの予報です。

さて、ここは戸倉地区折立。
小島のような森の中から赤い鳥居が覗いています。
この地の鎮守神 五十鈴(いすず)神社です。

周囲に鬱蒼と茂った叢が生えた小さな山の斜面に、赤い鳥居が杉の木々に囲まれて立っている写真

「ずっとあったの。謂れとか、特にわがんねの。」

五十鈴神社について、地元の方はそう話します。
天照皇大神が祀られている、とされるほかは詳しい記録も残されていませんが長く折立の地を見守り続けてきました。

造成中の広い土地に重機やトラックが点在し、遠くに山々と海が見える青空の下で復興工事が進んでいる写真

神社の標高は20数メートル。

手前に白い手すりの付いた階段が続いており、黒い石碑が設置された森林の入口に赤い鳥居が建っている写真

先の震災時、この地を襲った津波の高さは20メートル超です。
神社には近隣の住民や小学校・保育所の子どもたちが避難し、津波を逃れました。
小さな境内で190人が一夜を過ごしたそうです。
遡ることわずか数年前の話です。

注連縄や鈴がかけられている小さな木造の拝殿が杉林の中にあり、厳かな雰囲気の神社を正面から撮影した写真
拝殿の入口にかけられた太い注連縄の下に、鈴と赤白の綱がぶら下がっており、両側にたくさんの千羽鶴が飾られている写真

鳥居の隣にはその出来事を伝える石碑が建てられています。

“未来の人々へ
 「地震があったら、この地よりも高いところへ逃げること」“

石碑には教えの言葉と折立の被害の大きさが刻まれていました。

黒くて大きな石碑に白い文字で文章が刻まれており、背景には木々の隙間から造成地と空が見える写真

(日比谷)

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