食堂で赤いシャツに上着を羽織った男性が、貝やウニが置かれたテーブルで白いごはんとおかずを食べている様子の写真

5月中旬、戸倉の波伝谷にボランティアさんがいらっしゃいました。

食堂で赤いシャツに上着を羽織った男性が、貝やウニが置かれたテーブルで白いごはんとおかずを食べている様子の写真

古里由夫(ふるさとよしお)さん。
山形県出身、現在東京都で理容業をされています。

震災直後に「被災地のお手伝いをさせて下さい。」と知人と二人でボランティアセンターに申し出をしたそうです。
人のお役にたてればとの思いで“後回しにしてしまいがちな理髪”を皆さんにしてあげたいと、2011年4月から南三陸町戸倉の地に何度も足を運ばれています。
その他、気仙沼でもボランティア活動をされ、それを含めると足を運んだ回数はこの4年で合計48回となるそうです。

自転車や大きな荷物がそばに置かれ、4人の男女が建物の前に並んで笑顔を見せている記念写真
中央に力強く「伸」と書かれ、周りに多くの人からの感謝や応援の言葉が寄せ書きされている、緑のクローバー模様の色紙の写真

往訪当初、戸倉にある志津川自然の家で理髪活動をされ活動場所は戸倉地区全体の仮設住宅に移っていきました。
町に床屋さんが戻ってきた頃からは、床屋さんとコミュニケーションをとり、必要なものを支援されたとか。

そして、震災当時に髪を切ってあげた小学6年生の少年も今は高校1年生となり、その少年が20歳になるまでは足を運び続けたいと語る古里さん。
親しみから親心へ変わり、成長を見届けたいという気持ちが生まれたそうです。

黒いエプロンをした女性が、厨房からテーブルに向かってお椀を運んでいる最中で、手前には男性が椅子に座って振り返っている様子の写真

こちらは戸倉の波伝谷にある農漁家レストラン慶明丸店内の様子。
古里さんと慶明丸店主の三浦さんは震災後からのお付き合いで現在も交流が続いています。
(慶明丸の記事はこちら)

「私の気持ちはもう戸倉に住んでいるのです。
宝くじが当たったらこちらに家を建てますよ(笑)。」と古里さん。

「何度も支援に来て下さり、もう家族みたいなものですよ。
本当に感謝しております。」と三浦さん。

お互いを信頼し感謝する思いから、お二人の絆を感じました。

花瓶に生けられた花や写真、ポスターが貼られた室内で、白い服を着た男性が「慶」と筆書きされた黄色い球体を笑顔で持っている写真
緑のビブスを着た男性が、畳の上に置かれたベットの上に仰向けになった男性の頭に手を当てて施術をしている様子の写真

古里さんに同行し今回初めてボランティアに来られた天野由希雄(あまのゆきお)さん。
東京でヘアサロンを個人経営されています。
本日は波伝谷仮設の談話室においてヘッドスパ(頭皮のマッサージ)をして下さいました。

食堂のテーブルで、向かい合って座った二人の男性がウニを爪楊枝を使って食べている様子の写真
周囲に緑が生い茂る細い道沿いに立つ、自動車が停まっている簡易な白いプレハブの建物の写真

戸倉への思いを語るボランティアのお二人。
「またこちらに来ますよ。」と口を揃えておっしゃってくれました。
温かいお気持ちが嬉しいです。

(菅原)

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