水を張った田んぼに整然と稲が植えられ、奥には森が広がっている初夏の風景の写真

5月下旬の晴れの日、入谷地区にある童子下に行ってきました。
ほとんどの田んぼでは田植えが終わっています。
ある農家では、田植えイベントとしてササニシキの定植と生きもの観察を行いました。
(以前のササニシキの記事はこちら)

奥にはビニールハウスが見える田んぼのあぜ道で、赤い服の子どもと白い帽子の大人が話しをしている様子の写真

その農家さんの声掛けでご近所の方や、東京・仙台からお越しになった方約30名が集まりました。

草の上で、作業服を着た男性が緑色のカエルを指に乗せて観察している写真

今回、同行いただいた東北大学大学院博士研究員の向井康夫さん。
向井さんは被災地沿岸の田んぼに生息する生きものについて研究されています。

手元にあるピンセットで緑色のカエルの鳴き袋をつまんで伸ばし、観察している野外調査の写真

アマガエルの雄はこの時期求愛のため鳴き袋が伸びるんですって。

テーブルの上に置かれた透明な容器の中に、水生昆虫のヤゴが入っている写真

“ヤゴ”はご存知でしょうか?
トンボの幼虫ですが、このヤゴは大きい!

男性の手元で黒っぽいヤゴの下顎をピンセットでつかまれ、観察されている写真

向井さんに聞くと「これはオニヤンマのヤゴですよ。」とのこと。
下顎が伸びるところを見せてくれました。

苗が植えている田んぼの泥の中に手を伸ばして水中の生き物を採取している男性の姿の写真

今度は田んぼにスポイトを伸ばし、採取したものを携帯型の顕微鏡に取り付けて観察し始めました。

透明な小さな容器の中に細かい脚を持った小さな昆虫が入っており、拡大されて写っている写真
採取した複数の小さな水生生物が透明な容器の中に集められた様子をアップで撮影した写真

左写真はイネミズゾウムシ(3~4ミリメートル)。右写真はカイミジンコ(1~2ミリメートル)。

青空の下、田んぼのそばで生き物調査をしている人たちが机を囲んで男性の話を聞いている写真

沢山の生きものが田んぼに生息していたことを知り、皆さん、向井さんのお話に釘付けでした。

田んぼの前で、赤と青のシャツを着た男の子が、水生生物の入った透明なプラスチックケースを手に持ち、カメラに向かって見せている写真

少年はアカハライモリ、多種のカエルを捕まえて嬉しそう。
勿論、後で生き物たちを田んぼに帰しましたよ

屋内の部屋で、複数の大人と子どもたちが長机を囲んで正座やあぐらで食事をしている写真

さぁ、炎天下の作業で汗をかいた後は、お昼ご飯です。
ご近所の方と、お手伝いの女の子達で作りました。
この農家さんのササニシキで炊き上げたご飯をおにぎりにして、はっと汁、お漬物、昆布の和え物と一緒に美味しい食事を皆でいただきました。

木の机の上に割り箸が置かれ、具だくさんの味噌汁、漬物が添えられたおにぎりが入ったお皿が並べられている写真

東京より来た方から「ここのササニシキを使った焼きおにぎりをお店に出していて、評判がいいですよ。」と聞きました。
ササニシキを通し農家と消費者が繋がり、絆を深めていることを知りました。
南三陸産米使用の焼きおにぎりを提供しているお店は下記リンクをご覧ください。
今日植えた稲も、また美味しいお米に育ちますように。

(菅原)

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