
町の産業の主軸といえば水産業。
「海に関わる仕事を興したい!」
そんな人に向けた強化プログラムがあります。
一般社団法人 東の食の会主催『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』です。
1クール3ヶ月をかけてビジネススキルを叩き込むキャンプがこれまで石巻・大船渡などで開催されており、既に何人ものフィッシャーマンが新規事業に踏み出しているといいます。

開始から1年、今期とうとう南三陸にやってきた『三陸フィッシャーマンズ・キャンプ』。
本日はその第1回の模様をお伝えします。
年明け間もない1月7日、お邪魔したのはまなびの里 いりやどです。

募集定員は30名でしたが、当日の会場には50名近くの参加者が詰めかけていました。
漁師をはじめ水産加工会社社長、鮮魚店、海洋研究者などなど、海に関わるお仕事は多様です。


今回は2日間に渡って事業のビジョン作りとマーケティングを学びます。
講師は水産庁加工流通課 上田勝彦さん。
元漁師の経験を持ち、現在は魚食の啓蒙のため全国を飛び回って活動されています。

水産庁の調査によると、国内の魚介類の摂取量は2006年頃に肉類に追い越され、現在は更に差を付けられているそうです。
日々の食卓のみならず、外食の際も魚料理を選ぶことは少なくなってきています。
特に子ども世代の魚離れが深刻。
このままでは10年後20年後には大変なことになる、と上田さんは力説します。
「食は国なり。
水産業は国の原点を支える仕事なんです。
魚食を選ぶ受け皿の育成、つまりお客さんを育てることが必要です。
海外へのアピールもいいが、僕はまず国内で頑張るべきだと思っています。」

それには何をするべきなのか?
参加者それぞれ暖めてきたプランを発表するのですが…。


「子どもたちに海の魅力を伝える体験講座か。
学びからどう先に繋げるのか、定着するプログラム作りが要るな。」
「人材育成しながら目標仲間100名、であれば100名雇用できるだけの利益が要るわけで。
具体的な事業計画が必要です。」
「他所よりずいぶん栄養価高いじゃないですか。アピールが足りない。」
多彩なビジョンはいわば原石。
事業として世に出すには知恵と工夫が必要です。
フィッシャーマンズはこの合宿で何を得、何を生み出すのか?
次回へ続きます。
お問い合わせ
一般社団法人 東の食の会 サイト
(日比谷)
