
この週末、台風直撃を免れた三陸沖。
週明けの今日は風もなく、雲間にうっすらと青空が見えています。
さて、ここは入谷地区桜沢。
国道398号傍に立つ、こんな看板を見かけたことはありますか。


昇仙の杜 弥生公園はこの地の絹の文化を知ることのできる史跡公園です。

江戸時代中期、伊達郡から入谷村へ一人の若者によって養蚕の技術が伝えられました。
山里で生み出される良質の絹は仙台藩や京都西陣織で珍重され、この地を栄えさせたと言われています。

弥生公園には、養蚕の伝道者 山内甚之丞とその息子で同じく養蚕の普及に尽力した山内甚兵衛が眠っています。


その功績を謳う碑を守るように、モミジが枝を伸ばしています。

モミジの但し書きには「入谷小学校児童会 記念植樹」とありました。

町の子どもたちは今も授業の中で絹の歴史を学んでいます。
また震災後、繭細工を基に起ちあがった工房もいくつもあると聞きます。
山内甚之丞が広めた絹の文化は形を変えながら現在まで続いているのです。

国道からここまでの距離は200メートルほど。
花々に囲まれた公園に沢と鳥の声が聴こえてきます。
「隠れたピクニックスポットって呼ばれてんのよ。」と地元の女性が教えてくれました。
お弁当持ってくれば良かった。

(日比谷)
