曲線的な屋根と大きなガラス窓を持つ現代的な建物が霧の中に立ち、前方には数台の車が停まり、数人の人が建物に向かって歩いていて、右側に2階の入口へ続く外階段が見える写真

5月26日、夕刻。
ベイサイドアリーナにて『志津川市街地グランドデザイン報告会』が開催されました。

曲線的な屋根と大きなガラス窓を持つ現代的な建物が霧の中に立ち、前方には数台の車が停まり、数人の人が建物に向かって歩いていて、右側に2階の入口へ続く外階段が見える写真

グランドデザインの対象となるのは志津川市街地の中でも「早期まちびらきエリア」と指定されている一帯。
水産業・商業・観光等の施設を集約した、未来の町の顔になると期待されるエリアです。
住民からの関心も高く、文化交流ホール400席が満席となりました。

明るい照明の下、大勢の人々が座ってステージを見つめる大きな講堂で、ステージには演台とに映像が映し出された大きなスクリーンがあり、数名がステージ前方に立ってイベントの準備や参加をしている様子の写真

デザインを手がけた建築家の隈研吾(くま けんご)氏から発表がなされます。

「ポートパーク」と書かれた説明と公園のイメージが映し出されているスクリーンがステージに設置され、隈氏がプレゼンテーションを行っている様子の写真
スクリーンの前に座りマイクを持った隈氏が話をしている様子をアップで撮影した写真

隈氏は文化を尊重した造形や素材使いにより、これまでにGINZA KABUKIZAや登米市の森舞台など多くの建築物を生み出してきた方です。

隈氏が提示したのは『エリアが分断されることのない、流れるようなリズムを生む町』。

6つのエリアが付けられ、色分けされたゾーンで構成された、都市計画や開発プロジェクトを示す詳細な3D地形モデルの写真

海へ向かって開く商店通り、八幡川の親水スペース、木造のステージと広場。
エリアごとに強い印象を持たせつつ、それらを回遊できる導線が作られています。

しおさい通りを中心に、にぎやかな路地が広がる、どこか懐かしさを感じる街並みを写した沿岸商業ゾーンと書かれたイメージイラスト
しおさい通りや河川敷、防潮堤に面した広々とした「うみべの広場」で、人々が歩いたり座ったりしてさまざまな活動を楽しんでいる様子が描かれた「大きなうみべの広場と」と書かれたイメージイラスト

町の魅力の詰まったプランに、参加者の反応は様々。
「素敵なプランを提示してもらうことで、復興に向けて励まされる思いです。」
「まちづくり協議会からの提言が多く採用されており嬉しい。」
中には「きれいすぎてピンとこないやぁ~」との声も。

屋内の講堂で、大きなテーブルを囲んで人々が建築や工学の図面と思われる資料を熱心に見ている様子を写した写真

「営業を再開できている商店も多くはない中、こんな賑やかな商店街が作れるだろうか?」
そんな質問に、隈氏は「魅力的なまちづくりが人を呼び、正の循環を生むんです。
 そのためにも志津川の海・自然を生かすことが必要です。」
と応じていました。

講堂のステージ上で、テーブルに座った4人のパネリストが建築図面や地図を映した大きなスクリーンを背に、討論を行っている様子を写した写真

「素晴らしいデザインに、これからの町の責任を感じます。
 大変なプレッシャーが掛けられているな、と背中を正す思いです。」(佐藤町長)

このデザインは『町の目指すべき方向性』を示すもの。
デザインと実情を織りあわせながら実現していくのは、私たち町民の仕事ですね。

沢山の人たちが大きな図面の様な資料が置かれたテーブルを囲み熱心に見ている様子を写した写真

(日比谷)

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