画面の中央に緑色と青色のグラデーションで「南三陸クエスト」と大きく書かれ、その下に開催日「2022年1月15日(土曜日)」と書かれていて、右側には6人のビデオ通話参加者が縦一列に並んでいるZoom画面の画像

南三陸を舞台にしたオンライン脱出ゲーム「南三陸クエスト」が2022年1月15日に開催されました。チームメンバーと協力しながらミッションをクリアして志津川島から脱出を目指します。企画したのは南三陸町出身の大学生。イベントレポートとあわせて、この企画に懸ける想いを聞きました。

6つのミッションをクリアして志津川島から脱出せよ

「ゲーム概要」と書かれたスライドが画面中央に表示され、「チームごとに分かれて6つのミッションにクリアし、志津川島から脱出してもらう」と説明されていて、右側に6人の参加者が映っているZoom画面の画像

「志津川島から脱出しろ!そのためには6つのキーワードを獲得して並び替えよ」

「南三陸クエスト」なるゲームの体験会が開催されるらしい。ということで参加してみたところ冒頭のミッションが言い渡されました。

Zoom上に集まった参加者が、制限時間内にミッションをクリアしながら脱出を目指すオンライン脱出ゲーム。南三陸を舞台に企画されたものが「南三陸クエスト」です。1月15日に行われた体験会ではゲームマスターも含めて9名が参加。参加者はそれぞれ各家庭から参加。必要なものはPCやスマホだけ。Zoomに接続できる環境さえあればどこからでも気軽に参加できます。

「1話し合い(ミッションを探す) 2協力する(ミッション) 3クリア(脱出のためのキーワードを獲得)」と番号順に説明されたスライドが画面中央にあり、右側には9人の参加者の顔がタイル状に表示されているZoom画面の画像

今回は参加者を2チームに分けてゲームを実施。筆者が参加したチームは、ゲームマスター含め合計4名。南三陸町出身で地元を離れて暮らすシャークさん。彼女はゲームマスターとしてゲーム進行などの役割を担います。南三陸町出身で一度南三陸を離れたのちにUターンして南三陸町在住のけーじさん。そして、北海道出身北海道在住で南三陸町には二度ほど訪れたことがあるというきぃさん。そして、埼玉県出身で震災後に南三陸町に移住した筆者。

年代もバラバラで、バックグラウンドも異なるメンバーがチームとなりミッション成功を目指します!

4人の参加者がZoomのビデオ通話で笑顔で楽しそうに会話していて、それぞれ枠に囲まれた表示で、全員が背景を同じベージュ色に設定しているZoom画面の画像

初対面のメンバーもいるなか、終始和やかにすすみました

実在の観光名所などをモチーフにしたスポットを訪れミッションに挑戦

画面中央に「志津川島」と書かれた地図風の島のイラストがあり、「祈りの公園」「太陽通り」「リアンの宝石酒造」などの位置と場所名が表示されており、右側には4人の参加者が縦に並んで表示されているZoom画面の画像

実在する名所がモチーフになっている志津川島

制限時間は約2時間。実在する南三陸町志津川地区の観光名所などをモチーフにした場所を訪れながら、さまざまなアクションを行いながらミッションを探します。

そのミッションは、思わず頭を悩ませてしまうような謎解きがあり、オンラインならではを生かしたゲームあり、他の場所からの伏線があり、と趣向を凝らした仕掛けが満載。チームで協力しあいながらミッションクリアを目指すなかで自然とチームメンバーも打ち解けていきます。

Zoomの画面に4人の参加者が映っており、左上の男性が手に持った紐の様な物を薬指と小指の間に置いて説明していて、右下の参加者はスマートフォンのストップウォッチ画面をカメラに向けているZoom画面の画像

多様なジャンルのミッションにチームで挑戦!

「純白の砂浜」と書かれたテキストが中央に表示されており、その背景には白い砂浜と青く透き通った海、そして小さな島へ続く白い橋が写っていて、右側には4人の参加者の顔が縦に並んで表示されているZoom画面の画像

ミッションによっては苦戦しながらも、ゲームマスターのシャークさんの手助けもあり、なんとかクリアしてキーワードを獲得!6つのキーワードを獲得して並び替えると見事脱出成功!もう一つのチームも時間内に見事脱出成功しました。

脱出ゲームならではのワクワクドキドキ感もありながら、巡るポイントは南三陸町の実在するスポットがモチーフとなっているため、実際に地域をぐるっと周っているような感覚に。さらに、各ポイントに着くとゲームマスターから紹介のアナウンスもあり、行ったことがなくてもどんな場所なのか想像を膨らませられるような仕掛けが施されていました。

オンラインでありながら観光気分を味わえる

画面に1人の女性が大きく映っており笑顔で話していて、上部には小さな枠で6人の参加者が並んで映っているZoom画面の画像

北海道出身で、ジュニアリーダーとして活動していたときに南三陸町のジュニアリーダーと交流があり、その縁で南三陸町にも2度ほど訪れたことがあるというきぃさん。

「本来であれば高校の卒業旅行で南三陸に行こうって友達と話していたんです。しかしコロナで行けなくなってしまいました。とても残念に思っていたのですが、今回のゲームに参加することで、実際には行っていないけれども旅行したような気分を味わうことができて楽しかった。コロナが落ち着いたら、実際にまた行きたいという気持ちが強くなりました」と話します。

「縁結びの丘」と白い文字が中央に書かれており、その背景にはカラフルな花壇と木製の柵、遠くに海と空が広がる景色が写っていて、右側には4人の参加者が縦に並んでいるZoom画面の画像

その他のメンバーからも「話したことのない人とも協力しあって目標に向かっていくことができて面白かった」「オンラインでも観光した気分になれた」「想像していたよりも面白くて、遊びながら地域のことを知れるよい機会だと思った」など好評の声が相次ぎました。

企画したのは南三陸町出身の大学生。「ゲームを通して人と人をつなぎたい」

画面に9人の参加者の画面がタイル状に並んで表示され、真ん中上の女性以外の全員が両手を頭の上で丸くして「OK」のポーズを取りながら笑顔を見せているZoom画面の画像

写真の真ん中上が企画した三浦千裕さん

そんな大好評の「南三陸クエスト」を企画したのは南三陸町戸倉地区出身の三浦千裕さん。東北芸術工科大学4年生の彼女は、大学の卒業制作でこのオンライン脱出ゲームを企画しました。

「大学卒業後は関東に行く予定で大好きな地元から離れてしまうが、それでも何かしら南三陸と関わっていたいという思いがあって企画しました」と話す三浦さん。さらに新型コロナウイルスの感染拡大による影響も、この企画をしていく理由の一つになったと話します。

「どんな企画がよいか検討するなかで、これまで南三陸に関わってくれた方にヒアリングをしていました。その結果、コロナの影響で南三陸に行くことができなくなったという声や、地元出身の友人も離れていても南三陸のために何かしたいと考えている人がいることに気づきました」

そうした声もあり、地域のことを知ることのできるオンラインコンテンツを考えていた結果、オンライン脱出ゲーム「南三陸クエスト」の構想に至ったと話します。

「入り口は純粋に『楽しそう!』ということから、結果的に地域のことを知れるし、人と人がつながることができるという点で、これまであるオンラインツアーなどとも違ったものになったなと思います」

町内外の人をつなぐゲームとして今後の活用にも期待

画面の中央に広々とした緑地公園が写っており、中央には円形の芝生広場やベンチ、奥の斜面の先には建物と山が見える風景が広がり、右側には4人の参加者の顔が縦に並んで表示されているZoom画面の画像

企画メンバーは、三浦さんを中心として南三陸町出身の同年代など4名。10月ごろから本格的に稼働して11月のプレテストを経て1月の体験会へとつながりました。実際に体験会を開催してみての感想を聞いてみると「みなさんに参加してもらい楽しんでもらうことができて素直にうれしいです!」と目を細める三浦さん。

「当初の目的だった南三陸町と南三陸町出身者、そして外の人をつなぐことができたのかなと。ゲームを通じて人と人が繋がっていくのを体感できました。参加したメンバーが仲良くなって、『南三陸に行く時連絡するよ』とか『南三陸で会おうね』という声が聞こえたのが特にうれしかったですね」

今後のゲームの活用などについては「まだ未定」だといいます。

新型コロナウイルス以外でも、持病があったり、子どもが生まれたり、介護が必要になったり、さまざまな要因によって南三陸町に関わりたくても関わることができない状況の方も多くいるはず。コロナ禍だからこそ生まれた「南三陸クエスト」は、オンライン上であっても町内外の人をつなぎ、継続的な関係性をつくるきっかけとなるかもしれません。今後のさらなる活用に期待したいですね!

画面に9人の参加者の画面がタイル状に表示されていて、それぞれがピースサインやガッツポーズなど明るい表情でポーズを取っているZoom画面の画像

参加したメンバーで南三陸に集合してゲーム上で訪れた場所を実際に行ってみたいですね!

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
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