ハマーレ歌津と書かれた木造の長屋のような建物の前に家族連れなどの大勢の人々で賑わっている屋外イベント会場の様子の写真

南三陸ハマーレ歌津が5周年を記念したイベントが開催されました。地元に密着した商店街であることが特徴のハマーレ歌津らしく、地元の子どもたちがたくさん遊びに来ている様子が印象的でした。また「歌津のポストくん」のストーリーを伝えるワークショップやダンスの披露もありました。

なぜか「ハマってしまう」人続出の商店街

のぼり旗や商品などが並んでいる木造の長屋のような建物の前で、色とりどりの服を着た子どもや大人たちが歩きながら屋台を見ている賑わっている屋外イベント会場の様子の写真

2017年にオープンした南三陸ハマーレ歌津。施設内は飲食店、カフェ、菓子、軽食、お土産、お酒、酒屋&カラオケ、食料品、衣料品、釣具、電器など幅広いラインナップの店舗が立ち並び、アットホームな雰囲気です。駐車場、トイレ、自由に座れるベンチやテーブルがあり、ふらっと立ち寄りゆったりとした時間を過ごせます。

「ハマーレ」という名前には、「仲間になる」という意味の方言である「はまる」、いくつもの「浜」が連なった土地、三陸特有のリアス式海岸の光景を表す言葉を掛け合わせた造語。その名の通り、お客さんと商店主の距離が近く、一度訪れるとその魅力のとりこになって、通い詰めるコアなファン、「ハマってしまう」不思議な魅力をもつ商店街です。

そんなハマーレ歌津の魅力がたっぷりと詰まった5周年動画もアップされていますのでぜひご覧ください!

さまざまな催しで5周年を祝う

4月23日(土曜日)、24日(日曜日)に行われたイベントでは、音楽団体によるライブ演奏や、志津川高校軽音楽部による演奏、南三陸ダンススクールやホップキッズクラブによるダンスパフォーマンスなどさまざまなコンテンツで周年イベントを盛り上げました。さらに、店頭では綿菓子やチョコバナナなど子どもの喜ぶメニューのほかピザやたこ焼き、パスタなどの出店で祭りを彩っていました。

テント下の屋台のテーブルには餡子の入った回転焼きや串に刺さったチョコバナナなどが並び、お店のマスク姿の男の子が、赤ちゃんを抱っこした女性客から代金を受け取っている様子の写真
母親と2人の女の子たちが並びながら、マスク姿の男性が作っている綿菓子を見ている様子の写真
木々に囲まれた山と車が並ぶ駐車場が見えるイベント会場の屋外に設けられたステージでバンドが演奏をしており、ベンチに座った多くの人々が音楽を楽しんでいる写真
仮設商店街のような木造の建物の前に多くの人々が並んで買い物や会話を楽しんでいるイベント会場の様子の写真

「歌津のポストくん」のストーリーを広める

今回のイベントに合わせてお披露目されたのが「おけーり歌津のポストくん」の絵本作りワークショップや新バージョンダンスのお披露目などが行われました。ここで「歌津のポストくん」のストーリーを紹介します。

2012年12月、沖縄県西表島の砂浜に1つのポストが流れ着きました。
なんと、このポストは東日本大震災の大津波により流された南三陸町歌津の郵便ポストでした。ポストは1年9か月もの間太平洋上を漂い、遠い南の西表島に流れ着いたのです。このとことは全国の人々に驚きと感動を与えました。
西表島で発見された時、ポストの中に手紙は入っていませんでした。 長い時間をかけてどこを旅してきたのでしょうか。 どんな経験をしてきたのでしょうか。
その後、多くの方のご尽力により、2013年8月に故郷の歌津に帰ってくることができた歌津のポスト。ツツジ吹雪が舞う中で、「歌津さきてけさい」の曲に合わせてお祝いのパレードも開かれました。

ガラスケースの中に東日本大震災で流出した赤く錆びた郵便ポストが展示されており、ポストの前には設置されていたコンビニ前の写真と西表島で発見された当時の写真が掲示されている写真

もともとは盆踊り調で作られていた「歌津さきてけさい」を、今回は小さな子どもでもより楽しく踊りやすいように、曲調も振り付けもリアレンジをしました。

南三陸ダンススクールの子どもたちとポストくんが絵本の世界や、歌津のきれいな景色のなかに飛び込んで振り付けを披露しているのでぜひご覧ください。歌津で開かれるお祭りなどでみんなでいっしょに踊れる日を楽しみにしています。

赤いポストのキャラクターが両手を広げて立っている屋外で、赤と黄色のオーバーオールを着た人物が絵本のような大きなカラフルな絵を使って読み聞かせをしており、白い布が敷かれた地面に座った子どもたちが熱心に見ている様子の写真
屋外の駐車場のようなスペースで、赤いオーバーオールを着た女性と赤いポストのキャラクターが後ろで一緒に踊って見守るなか、赤いポストが描かれたTシャツを着た子どもたちが両手を広げて元気に飛び跳ねて踊っている写真

地元住民や子どもが主役の商店街に!

「コロナで大変な2年間だったけれどやっと5周年を迎えられたなという気持ち。今日のお祭りのように地元の方がフランクに来てもらって楽しめる場になっていきたい。地元の方にハマーレに行けば何かあると思ってもらえる場になればうれしい」と話すのは佐藤酒店の佐藤裕さん。

ビールの垂れ幕が飾られた店先でマスクをした店主の男性が笑顔でカメラに向かって手を振っている写真

「地元の商店街なので、これからも変わらずに子どもたちが喜んでもらえるような夜市や夏祭り、今年の秋には道路向かいに公園もできる予定なので、よりゆったりと過ごせる場になっていけるのではないか」とハマーレ歌津商店会長の牧野隆明さんは話します。

ハンガーラックにかけられた服が並んだ店や、隣の店先でエプロンを着た女性がジュース用と手書きで書かれた発泡スチロールの箱の蓋を開けている長屋の様な木造の建物の前に立つ、緑色のマスクをした牧野会長がカメラを見ている写真

訪れた方との交流が軸になっているハマーレ歌津商店街。この2年間は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により思うようにいかないことが多かったかもしれません。

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