山や森に囲まれた自然の中、屋外のテーブルを囲んだグループの参加者達が、ワインが入ったワイングラスを持ち上げて、みんなで乾杯している様子の写真

冬の訪れを感じさせるような寒さになって来た南三陸町。11月10日、入谷ぶどう畑で南三陸ワイナリー主催、「ぶどう畑でワイン会」が開催されました。50人ほどが参加し、ワインと地元食材を使った料理のマリアージュを楽しんでいました。また一足先に今年醸造されたばかりの新作スパークリングワインも、お披露目となりました。

南三陸ぶどう初収穫記念!ぶどう畑でワイン会開催

11月10日、入谷にあるブドウ畑で南三陸ワイナリー株式会社主催「ぶどう畑でワイン会」が開催されました。南三陸産ぶどうの初収穫を迎えたことと、日本ワインコンクール奨励賞受賞を記念して開催されました。当初、10月にぶどうの収穫祭と合わせて開催する予定でしたが、台風の影響により延期。11月10日の開催になりました。

会場には町の関係者を始め、これまでボランティアに参加したことがある方など約50名が参加。南三陸ワインや秋保ワイン、シードルなど数種類のワインやシードルが振舞われました。また今年醸造されたばかりの新作「DELAWARE Sparkling 2019」も発売を前にお披露目。料理は南三陸町で採れる食材を中心とした前菜、魚、肉、デザートなどの5品を提供。参加された方々はぶどう畑と周辺の景観を楽しみつつ、料理とワインのマリアージュを楽しんでいました。

白いテーブルクロスが敷かれた屋外のテーブルの上に、「秋鮭の洋風巻きずし」「ホヤのサラダ」の料理と飲み物が並んでいる写真

「秋鮭の洋風巻きずし」「ホヤのサラダ」

中央には赤いラベルのワインボトルがあり、その横にグラスに注がれた赤ワイン、手前の皿には、赤ワインソースがかかった肉料理が盛られている写真

「入谷産イバリ子豚の赤ワイン煮」 ワイン「秋保メルロー 2018」

「DELAWARE 2018」 宮城県初となる奨励賞受賞!

2017年春からスタートした南三陸ワインプロジェクト。当時、秋保ワイナリーで製造しているシードルに入谷産のリンゴを使用していました。そのお礼として、ぶどうの苗を100本寄贈され、試験的に栽培したことがきっかけで南三陸ワインプロジェクトが始まりました。

それから2年。南三陸ワイナリー株式会社、初めての商品である「DELAWARE 2018」が日本ワインコンクール奨励賞受賞に至りました。山梨県で行われる日本ワインコンクールでは、日本ワインの品質向上と認知を広めることを目的に開催され、毎年、全国各地から数多くの日本ワインが出品されています。「DELAWARE 2018」について醸造責任者である正司勇太さんは「2018年のぶどうは、質が良く、自然と良い発酵をしてくれたので良いワインに仕上がった」と話します。また今後に向けては「この受賞を励みに、宮城県産のワインが盛り上がっていけばいいな」と話していました。

ラベルに「DELAWARE 2018(デラウェア 2018)」と記載されている、4本の緑色のワインボトルがテーブルの上に並んでいる写真
ブルーのTシャツを着た正司勇太さんが、黒いトレイに料理の乗った皿を持って配っている写真

南三陸ワイナリー株式会社 栽培醸造責任者:正司勇太さん

佐々木道彦さんがワインボトルから参加者が持っているグラスにワインを注いでいる様子の写真

南三陸ワイナリー株式会社 代表取締役:佐々木道彦さん

今年は天候に恵まれず、ぶどう作りの大切さを痛感

ワイン会で一足先にお披露目となった「DELAWARE Sparkling 2019」。

今年は梅雨が長引いたことなど天候不順のため、仕上がったぶどうの酸が強くなったと言います。香りも少し弱かったことから、早熟の完熟したぶどうをブレンドすることで、バランスのとれた1つのワインとして仕上げました。

瓶のラベルに「DELAWARE Sparkling 2019」と書かれ、透明な瓶に入ったスパークリングワインが一本置かれている写真

三陸に伝わる「きりこ」をラベルに使用。

また、今年初収穫を迎えた南三陸産のシャルドネ。こちらも梅雨が長引いたことや、収穫間近に動物の被害にあったことから予定していた収穫量の2~3割ほどに。そのため南三陸産シャルドネを使ったワインの一般発売は難しく、ワイン会などのイベントで今後提供していく予定です。

風土や気候によって様々な風合いを見せるのが魅力の1つ。正司さんは「昨年はぶどうの質に恵まれたこともあり、今年はワインを醸造するにあたって、原料であるぶどうの大切さを改めて痛感した年だった」と振り返ります。

それでも今年のワインを口にした参加者からは「初々しさを感じられるワインで、料理にとても良く合う」。「日本ワインに偏見を持っていたけど、今回南三陸ワインを口にしてみて、とても美味しかった」ととても好評でした。

白いテーブルの上に置かれたグラスにスパークリングワイン注いでいる手元の写真

南三陸の誇れる産業を目指して

「まだまだ納得できるようなワインはできていない。少しずつでも、納得できるワインを目指します」と正司さんは話します。また続けて「南三陸町が誇れる新たな産業になっていければ」と今後の展望を話していました。

今回、提供された「DELAWARE Sparkling 2019」は11月14日に発売。「DELAWARE 2019」も間もなく発売を予定しています。その他にも今年は南三陸町産りんごを使ったシードルのほか、赤ワイン、ロゼワインの発売も予定。来年には新たに300本のぶどう植樹や、夏には町内に醸造所の建設も予定しており、益々盛り上がりを見せます。新商品も待ち遠しいですが、今後の活動にも注目です!

広大な草地の中に、いくつものテーブルが配置され、大勢の人が食事を楽しんでいる様子の写真

南三陸ワインプロジェクト

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