後方に緑豊かな木々があり、近代的な建物の生涯学習センターが道路に面しており、建物は低層でガラス壁が多く、芝生が建物周囲に広がっている様子で、数人の人々が歩いているイメージ図写真

東日本大震災からまもなく7年。被災した町の公共施設としていよいよ最後の復旧事業となる「生涯学習センター」の安全祈願祭が執り行われました。町民の心のよりどころとしての場となることが期待されています。

公民館と図書館の複合施設へ

木造平屋建てで延べ床面積は1780平方メートル。志津川公民館と図書館を兼ねた生涯学習センターとなります。研修室や演奏会などもできる多目的ホールのほかに、10万冊ほどの蔵書がある図書スペースも設けられ、カフェや絵本の読み聞かせなどができるコーナーの設置など子どもも大人も楽しめるスペースが誕生予定です。さらに研修室や多目的ホールには修学旅行生や校外学習で訪れた生徒、研修で南三陸を訪れた人など町内外の人が交わる場所となることも期待されています。

1月23日(火曜日)には、町職員や工事関係者らが集い、工事期間中の安全を祈願する「安全祈願祭」が執り行われました。

屋外の白いテント内で椅子に座った多くの男性や女性が祭壇の方向を向いて座っており、祭壇には供え物が飾られていて、正装した神官が祭礼を執り行っている様子が写っている安全祈願祭の写真

子どもたちが安心して集える場所に

志津川地区に造成された中央団地エリアに建設される生涯学習センター。志津川小学校・中学校や、志津川保育所からほど近く「文教エリア」となります。

子どもたちが遊ぶ場所が限られている現状もあるなか、「子どもたちが安心して過ごすことのできる場所」として、生涯学習センターに対する期待の声も住民からは多く聞かれています。

センターに整備される予定の中庭や多機能スペースでは、小中学校や保育所も近いということもあり、学校帰りの児童・生徒や、子連れの親子などが訪れ、それぞれが思い思いの場所を見つけ、南三陸町皆の「居場所」として、笑顔があふれる空間になっていくことが期待されています。

木製の内装で囲まれた部屋に多くの子供たちが座っており、本棚には絵本やぬいぐるみが並び、窓から外の景色が見える生涯学習センターのイメージ図

また生涯学習センターは、2017年9月に開庁した南三陸町役場庁舎と同様に、南三陸産のFSC®認証材を使用する予定で、町内で2カ所目となるFSC®全体認証の取得を目指しています。役場庁舎に続いて、「森里海ひと いのちめぐるまち南三陸」を掲げる南三陸町のシンボル的な建物として町内外に発信していくことになるでしょう。

木造の建物が並ぶ広場にガラス張りの壁や大きな木があり、人々が散歩したりベビーカーを押したりしている様子を描いた生涯学習センターのイメージ図

公共事業として最後の復旧事業

「震災から間もなく7年になるが、おかげさまをもちましてほとんどの公共施設が復活しました。町民のみなさんも含め待ち遠しい最後の復旧となる生涯学習センターがいよいよ着工となりました。以前は中央公民館と図書館の施設が別々だった。生涯学習の活動の場として、趣味の時間や、読書、勉強の場として利用する方など、文字通り子どもからお年寄りまでお集まりいただき楽しい時間を過ごしていただきたい」と話す佐藤仁町長。

安全祈願祭の会場で、佐藤仁町長が話をしている写真

2019年4月の供用開始を目指している生涯学習センター。それをもって、町で被災した公共施設の再建は完了となり、節目を迎えることになります。町民の憩いの場であり、つながりや新たな出会いを育む場として、町民にとって心の充実につながることが期待されています。

木造の図書館の室内で、大きな窓から自然光が差し込み、本棚に本が並び、テーブルや椅子が置かれた空間で複数の人々が読書したり歩いたりしている様子の写真

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