「とぐらほいくしょ」と書かれたベージュ色の外壁を持つ建物の前に、小さな子供を抱っこした女性が建物を指さして立っている写真の周りにカラフルな縁取りがされている画像

東日本大震災で被災し、高台に再建した南三陸町立戸倉保育所と南三陸町立伊里前保育所に行ってきました。今回は、再建された両施設の訪問レポートです!

高台で安心できる両施設には子育て支援センターも併設

南三陸町立戸倉保育所と南三陸町立伊里前保育所。両施設とも高台にできた保育所の周りはたくさん住宅が建ち並び、賑わいを感じられる心地の良い環境の施設でした。

戸倉保育所には学童保育、両施設内に子育て支援センターもできました。両施設を拠点に、それぞれの地域で子育て環境が改善されています。なにより、のびのびと元気に過ごす子ども達の姿を見ることができ、嬉しかったです!先生からは「高台にできたことにより保護者の方の不安も解消された」とお話をいただきました。

0歳から6歳の受け入れで戸倉保育所は現在32名、伊里前保育所は現在66名の児童が通っています。土曜日の保育所利用の場合は、戸倉保育所は志津川保育所へ、名足子ども園は伊里前保育所へ集約保育となります。

「いさとまえ ほいくしょ」と書かれた正面のガラスの両開き扉があり、右手前の天井に装飾の吊り飾りが取り付けられ、スロープと手すりが設けられた建物の入口の写真

両施設には、最新の給食設備が設置されています。

ガラス窓と扉越しに見える調理室で、白い制服と帽子を着用した調理師が複数の皿やボウルを並べた調理台で料理を準備している写真

戸倉保育所はどんな施設?

ベージュ色の外壁と黒い屋根で、屋根付近に複数の丸い窓が並んだ建物の前に、フェンスで囲まれた園庭がある戸倉保育所の写真

海から約300メートルほどの場所にあった戸倉保育所は、東日本大震災により全壊し、震災後は、志津川地区の志津川保育所に集約保育されていましたが、ついに今年の3月に落成式が行われ待ちに待った戸倉地区での保育施設が再建されました。

戸倉保育所の周辺はとても静かで、住宅地にできたことにより、近所の方々が見守り保育をしてくれたり、祖父母の送迎が可能になったそうです。保育所の隣には戸倉小学校もでき、小学校との交流ができるようになりました。今までできなかったことが少しずつ可能になりました。

園庭も広く、寄贈された新しいプールで遊ぶ子ども達の様子も見れました。

駐車場横にある、フェンスで囲まれた園庭に、階段付きの長方形の黄色い小型プールが設置され、中で子どもたちが水遊びをしており、傍で2人の先生が子どもたちを見守っている写真

伊里前保育所はどんな施設?

壁には子どもたちの絵が飾られ、右側には別室へ続く引き戸があり、奥の窓から自然光が差し込む明るい木目調の床が広がる廊下には園児の絵が飾られ、歩いたり床に座ったりしている複数の子どもたちと2人の保育士がいる保育所内の写真

震災前は、南三陸町歌津伊里前地区の歌津駅裏側に伊里前保育所がありました。東日本大震災により床上浸水の被害のあった伊里前保育所。震災後は、施設を清掃・消毒して、今までと同じ場所で震災後も保育が開始されましたが、今年5月に高台へ移転し、新しい伊里前保育所で保育が開始されました。

施設内は、吹き抜けの天井から光が差し込みとても明るく、今までなかった広い駐車場が完備されました。送迎の混雑もなくなり、保護者が毎朝教室まで見送り、一人ひとり保護者から先生へ子どもたちを受け渡しすることが可能になったそう。

そうすることにより、保護者とのコミュニケーションを図ることができ、子ども達の家庭での様子なども聞け、保育環境も良くなるようです。取材に行ったときはちょうどお昼寝から起きたところで、子ども達が一生懸命お布団など片付けている姿がありました。

広いフローリングの床の室内の壁際に掛け布団が整然と収納された棚があり、中央では2人の保育士の女性と4人の子どもたちがオレンジ色の敷物を片付けており、その後ろでたくさんの子どもたちが片付けを行っている様子の写真

園庭の他に「つきやま」と呼ばれる芝生で出来たでこぼこした園庭があり、まだよちよち歩きの子ども達も転んでも痛くなく安心して遊べるから大人気!!

大きな窓が並ぶベージュの外壁の建物の前に芝生の園庭があり、小さな芝生の丘がある写真

子育て支援センターはどんなところ?

戸倉子育て支援センターの園庭には砂場があり、地元の親子だけではなく、ほかの地域からも砂遊びを楽しみに来るそうです。

広い砂場に棚や赤い屋根のプラスチック製の遊び小屋があり、奥のフェンスの裏には緑の木々の林が広がっている写真

歌津子育て支援センターは保育所の園庭を時間で分けて使用するそうです。園児たちが室内遊びの時に外遊びをしたり、夏にはプール遊びもします。まだ利用数は少ないですが、高台移転など居住環境が落ち着いたら利用者の増加が見込まれます。

左側の大きな窓から自然光が差し込み、奥の壁には複数の木製扉が並んでいる室内の遊び場に、ピンク色のクッションで囲まれ黄色のマットが敷かれたスペースがあり、そこに小さな木製テーブル、幼児用の遊具が置かれ、傍に青いシャツを着た赤ちゃんが寝転んでいる写真
絵本棚や壁飾りが見える明るい室内に、ピンクと黄色のチェック柄のマットが敷かれ、上に木製の滑り台や木馬などの遊具が置かれている写真

安心して保育出来る環境

保育所や子育て支援センターが高台に出来た事で、保育者も預ける側も津波という心配は解消され、安心して保育生活が送れるようなりました。南三陸町で子育て環境が良くなっている事を目でも感じることができ、嬉しい限りです!

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