女性と黒色のエプロンを着用した女性が並んで立ち、収穫されたばかりのナスやキュウリ、ピーマン、白ナスなど色とりどりの夏野菜が入った丸いざるを持っている写真

平成7年からずっと、朝市に出してはすぐに完売してしまう大人気のお漬物があると聞いて調査開始!そのお漬物を作っている通称「漬物お母さん!菅原きくかさん!!」

地元では知らない人がいないほどの人気ぶり…ただのお漬物ではないはず!

その理由を大調査させて頂きました!!

知っているようで知らないお漬物の世界!

お漬物をイメージするとどんなものが思い浮かびますか?大根に胡瓜、カブに白菜…あれ?このくらい?保存期間は?長持ちしそうなイメージですが…重要な種類(味付け)はどのくらいあるのでしょうか。

白い器に、緑色のキュウリと黒っぽいナスのぬか漬けが丁寧に盛りつけられ、レース模様のクロスの上に置かれている写真

きくかさんはなぜお漬物を作ろうと思ったのでしょう。その理由をきいてみると、

「朝市に出る野菜は、時期によって何処のお店も同じような種類が重なることが多かったから、一手間かけた加工したものを出して、みんなと違う提案をしてみようと思って~!」とのこと。

そんなきっかけからこんなにも大人気の商品が誕生したんですね♪

そして作り方などの秘訣を隠すこともせず、当たり前のようにさら~っと話してくれるきくかさん☆

このとってもチャーミングなお人柄も“漬物お母さん”のファンが多い理由だなと感じました。

お漬物ってそもそもどんなもの?

お漬物とは、様々な食材を、食塩・酢・酒粕などで漬け込み保存性を高め、熟成させ風味を良くするものです。

それぞれの地方の習慣・産物・気候などによって漬け方が異なるので、種類は数えきれません。長い年月を経て、その地方独特の味を完成させたものが多いそうです。

日本の漬け物は、欧米でいうチーズのような感覚でしょうか

大きく分けて二つの種類があり、

  1. 発酵(乳酸発酵)型タイプ
    材料に含まれる糖類と、自然に付着している乳酸菌によって作られます。これによって、保存性と風味力がアップ!さらに、麹などを加えれば(発酵の中心となる)糖類を増やしたり、そこに含まれる酵素によって新たな反応を起こすという働きをみせます。香りは強いものが多く「香りの物」「お新香」と呼ばれるようになったそう!
  2. 発酵以外型タイプ
    一夜漬けなどの調味料によって味を変えて作られる。一緒に加えた食べ物の成分や風味が材料に浸透することで出来上がります!浅漬け・千枚漬け・松前漬け・砂糖漬けなどが代表的。
小さな丸い器に赤くしわのある梅干しが入っており、その周りに他の漬物も並んでいる大皿の一部が見える写真

お漬物はビタミンの王様?!

野菜にはビタミンが豊富に含まれているものが多いですよね。

しかし、いざそれらを調理しようと思うと、煮たり焼いたりと熱を加えることで栄養成分を壊してしまったり半減させてしまうものが大半です。

その点、お漬物は一晩寝かせるだけなので多種多様な栄養素を蓄えたまま体内に取り入れることが出来ます。

ビタミンが豊富な野菜を材料とするため、「お漬物はビタミンの王様」とPRする地域も出てきたようです。

(注意)ただし!お漬物は塩分も多く含むので、食べ過ぎ=塩分の取り過ぎには注意ですよ!

中央に楊枝を立てられていて、周りに色とりどりの漬物が7つの小鉢に分けて盛られている写真

これら写真のお漬物はすべてきくかさんの手作り!!!こんなに沢山の種類があるんです!

早速、わたしも『いただきます!!!』

ガラス張りの室内で、女性が笑顔で爪楊枝でさしたキュウリの漬物を手に持ち、口に運ぼうとしている瞬間を写した写真

最初は少しずつすまして頂戴していましたが…

『んっっ!!!』

『幸せすぎます!!!!』

色の発色も鮮やかで、薄めの塩加減なのですが、噛みしめるとしっかり野菜本来の旨味が広がって「パリッ!フワ〜」っと香る風味がどこか懐かしく、心がほっこりしました。

きくかさんのお漬物はどれもそれぞれの個性が引き立ち、ご飯のお供にお酒のおつまみにと大活躍!ご自宅でも毎日食卓へ並ぶそうです。

産直市場へ出店される際も、常連さんから『次はこのお漬物が食べたい~!!!』とリクエストをもらって『あら、あれでね~、じゃあ作ってみるか~!』

という流れで作ってみたらまた人気商品へ…

『お漬物なんて簡単ですよ~!すぐ食べられるし』ってその気負わない姿がまた素敵です。

美味しいお漬物を頂戴しながらきくかさんに『実際私がお漬物を作る際、茄子の色がキレイに出なかったり、胡瓜がシャキッとならないんです』という相談をすると、下記の作り方のコツまで伝授して下さいました。

お漬物作る際のアドバイス Q&A

ここからは、覚えておくと便利な技やお家で作る際のアドバイスを聞いてみました!

  • 質問.保存期間はどの位ですか?
    回答.1週間程度のもののみを作っています。ただ茄子は冷凍保存すると色も一緒に長持ちしますよ。
  • 質問.保管はどのようにすればいいですか?常温でもOKですか?
    回答.やはり冷蔵庫で保管をおすすめします。
  • 質問.胡瓜や大根を歯ごたえよく漬けられる裏技を教えて下さい。
    回答.辛子漬けや焼酎漬けにするといいですね。これらの漬け方だと冷凍にしてもある程度食感は残ります。
  • 質問.ずばり!お家で作る際のポイントはありますか?
    回答.大根の酢漬けは一晩で漬けやすいけれど、他の野菜は中々色が持たないから冷凍にして漬けるのが一番です!一度塩漬けし → 出てきた水分を捨てて、砂糖と酢を1対1で漬けるのがおすすめ!
  • 質問.意外と時間がかかってしまいそうだけど…
    回答.「〜しながら」漬物作りを行えば大丈夫!TV見ながら揉み込んでOK・材料をまとめて袋に入れて混ぜて溶かしてOK・後は1日常温に置いて味を馴染ませれば出来上がり。
  • 質問.常温→冷蔵庫へ入れるタイミングはいつですか?
    回答.お砂糖が溶けて材料が水分に浸りきった時に冷蔵庫へ入れて下さい。

そろそろお暇の時間ですが…

こちらのお漬物の盛り合わせ、手放したくありません!

同行して下さったカメラマンの佐藤さんと私は「おいしい!おいしい!」と試食の手が止まらず、後半は取材どころじゃなくなってしまいました…。

帰りには「試してみて!」とこんなに沢山もの採れたて野菜のプレゼントまで頂きました。

手に持った丸いざるの中に、つやのあるナス、白ナス、キュウリ、緑色のピーマンがぎっしりと並べられている収穫直後の野菜の写真

きくかさんのお漬物、実は仙台市内でも購入が可能です。(注意)毎週火曜・金曜のみ、錦が丘アウトレットで販売しているそうです。

菅原きくかさん、温かい時間と貴重なお話を聞かせて頂き、本当にありがとうございました。

豆知識!お漬物のリーダー 胡瓜ってどんな効能があるの?

胡瓜はカリウムが豊富なお野菜です。カリウムはナトリウムの排出を行い利尿効果があるので、腎臓の働きを助け血圧を正常に保ったり肥満防止や疲労回復も期待できるそうです。

漬け物の中でも、ぬか漬けにすればカリウムは3倍に!乾燥と低温が苦手なきゅうり。

濡らした新聞紙で包みビニール袋へ入れて冷蔵庫保存がおすすめです。

本日の料理「胡瓜のお漬物と納豆の冷奴」

ベージュ色の皿の上に冷ややっこが盛られており、その上に納豆ときゅうりを和えたものがのっている写真

作り方

~材料(2人分)~

  • 納豆…1パック
  • 納豆のたれ…1つ
  • 胡瓜のお漬物…1本
  • 豆腐…1/2丁
  • お醤油…お好みで
  1. お豆腐を四角形にカットしてお皿へ
  2. 納豆を混ぜて、粘り気が出たら上に盛り付ける。(この際こぼれるように盛り付けるのがポイント)
  3. 胡瓜のお漬物を斜めに切り納豆の上に盛り付けます。
  4. お好みでお醤油をかければ、完成です。

本日のおすばでとオススメ日本酒

胡瓜のお漬物と納豆の冷奴

冷ややっこの上に納豆ときゅうりをトッピングした料理を、斜めの角度から撮影した写真

綿屋 特別純米 『川口納豆』 美山錦原酒 ひやおろし

緑色の瓶に赤と白のラベルが貼られていて「川口納豆」と書かれた日本酒のボトルが正面から撮影されている写真

宮城県の有名納豆屋『川口納豆』。金の井酒造と同じ栗原市一迫地区にあり、今回のコラボが実現しました。川口納豆が栽培した酒米美山錦を使い醸された一本。酸度、アミノ酸度共に高めでボディがしっかりしているので冷やでよし、燗でよし、様々な温度帯で頂戴したくなります。こちらのお酒と合わせる際にはせっかくなので是非「川口納豆」をお試しください。

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