青空の下、屋外のウッドデッキに赤いテーブルクロスがかけられた多数のテーブルと椅子が並べられ、その上には紐に吊るされた紺色のTシャツが風になびき、右側のTシャツには「繋」という漢字が白字で書かれている写真

「風が涼しくなってきたね~。やっと猛暑が終わって過ごしやすくなってきたよ」という挨拶が交わされるようになってきました。が、そんな秋の始まりに待ったをかけるような厳しい残暑、むしろ酷暑となった9月8日(日曜日)に行われた結の里の賑やかなミニイベントをリポートします。

結の里で「秋まつり」も、やりましょうか?

大阪の支援団体が中心となり開催された「踊れ!結の里の夏まつり」からわずか3週間。9月に入れば残暑から秋風がそよぐ時季になるのだろうと考えた実行委員会の面々です。

そもそも「お祭り」とは地域の神社に、住民の安寧や作物の豊作を祈願する伝統行事でもあるのでしょう。震災で新しく生まれ変わった街では、これからずっと暮らし続ける住民の交流(繋がり)を密にする歴史を始めようとの想いも含んだイベントです。

結の里運営委員会と社会福祉協議会生活支援係・LSAの皆さんが主催する秋まつりは、南三陸の食材をふんだんに使ったパーティーにしようと企画段階で盛り上がりました。馬も肥える高い晴天を期待して「結の里☆青空レストラン」と命名し、短い期間のなかで住民が協力しながら企画を実施しました。

木製の椅子の前に「結の青空レストラン 受付 参加費300円」と書かれた青空を背景にした案内板が立てられ、その下には「いただいた参加費は、8月27日に発生した九州北部大雨被災地へ全額寄付致します」と赤字と黒字で書かれたメッセージが添えられている写真。

食材等は町内有志ならびに企業団体から無償提供したいとの申し出があったため、参加費の300円は「九州北部大雨被災地」への義援金として寄付

みんなで準備、これもまた重要な繋がりです

「結の里」が開設されてから、ここで展開される様々な活動やイベントは、地域住民の協力なしには考えられません。運営協議会や実行委員会で出された住民の案をみんなで話し合い取り入れます。これにより、住民が「言い出しっぺ」になるので、準備段階から参加します。この日もテント設置やテーブル・椅子の搬入などに汗を流しました。

青いテントの下で「フリーマーケット 出展:おばサークル」と書かれた看板が立ち、複数の女性たちが衣類や日用品を並べたり袋詰めしたりしながら販売準備をしており、周囲にも紺色のTシャツを着た人々が支援イベントに関わっている様子が見られる写真
晴れ渡る青空の下、駐車場の一角で「青空レストラン 駐車場」と書かれた紙を首から下げた高齢の男性が、帽子と青いタオルを身に着けて立ち、来場者の案内をしている様子が写された写真

午前11時、青空レストラン開店で~す!

早朝8時過ぎから始まった準備が終わり、協賛出店の方々も万端のようです。が、近所の皆さんは10時過ぎから興味津々に集まってくれています。(毎度の事なので、皆さん待つのは慣れたもの…)

定刻11時、「最初にお詫び申し上げます。台風接近で中止になるのが嫌だったのでお天気祭りをしてきました。が、やり過ぎたようで、こんなに猛暑になってしまいました」と笑いを誘った後、「お待たせしました。結の里・青空レストラン開店で~す」と高らかに開会宣言。地元の銀鮭と野菜などを使ったちゃんちゃん焼きがメインメニューです。

明るい室内で、エプロンや三角巾を着けた女性たちが円卓を囲み、アルミホイルの上に野菜やソーセージなどの具材を丁寧に並べて料理の仕込みをしている様子が写された写真
青空の下、ウッドデッキに白や赤のテーブルクロスがかけられたテーブルが並び、多くの人々が散策したり座ったりして賑わいを見せる中、頭上には「繋」などの文字が入った紺色のTシャツがロープに吊るされて風に揺れている写真

渡辺博道復興大臣もご来店!

今回のイベント開催にあたり、渡辺博道復興大臣より是非住民交流の時間を設けたいとの意向が出されました。

佐藤町長、最知副町長、及川企画課長などもご来店、見知った住民と挨拶を交わしながら先に食事を済ませて大臣到着を待ちます。

結の里には8月にも視察に訪れた復興大臣ですが、地域住民と親しく交流する時間はありませんでした。今回の訪問は大臣自身も楽しみにしていたそうです。のぞみ福祉作業所や風の里のブースでは、日ごろの活動を聴きながら作品を手に取り気さくに声をかけて下さったうえ、お買い上げいただきました。

屋根付きの屋外通路で、「Factory」と書かれたTシャツを着たスタッフが、テーブルに並べた布製品や手作り雑貨をスーツ姿の来場者たちに説明しながら販売しており、商品には丁寧に値札が付けられ、和やかな交流が行われている写真
晴天の屋外ウッドデッキで、スーツ姿の男性がオレンジ色のボールを投げてペットボトルを使ったボウリングのようなゲームに挑戦しており、周囲では見守る人々が笑顔で立ち並び、和やかな雰囲気の中でイベントが進行している写真

10月開催予定の「走らないミニ運動会」の体験コーナーや、入谷ビーンズクラブ、ウイメンズアイのブースも回られ、みなさん食堂のメンバーから「銀鮭ちゃんちゃん焼き」やデザート等の説明を受けた後、住民と同じテーブルに着き食事をしながら楽しく懇談して頂きました。

南三陸町はじめ東日本大震災の被災地はどこも復興途上です。現場の状況をよく知る復興庁の役割は重要ですので、担当大臣が地域住民と交流する機会も継続的に行われると良いけどねという感想も随所で聞かれました。

(注意)3日後に公表された内閣改造人事で、渡辺復興大臣は退任されました。

屋外のウッドデッキに設けられた赤いテーブルクロスのテーブルを囲んで多くの高齢者や来賓が笑顔で語り合い、上空には「繋」などと書かれた紺色のTシャツが飾られ、周囲には見守る人々や写真を撮る人の姿も見られる、和やかで交流に満ちた様子の写真

炎天・酷暑でも大いに盛り上がりました。

「9月にしては厳しい残暑だったのですが、熱中症を含め事故もなく盛り上がったのは、協力して下さった全ての皆様のおかげです。復興大臣来店というサプライズもありましたが、これからもみんなで楽しくワイワイやりましょう」と結んだ頃には、秋空の気配がちょっぴり・・・来月は、大学生や幼稚園児も参加する「ミニ運動会」開催予定です。お楽しみに!

晴れ渡る青空の下、ウッドデッキの上で子どもが輪投げの輪を手に持ち、カラフルなペットボトルで作られた的に向かって投げようとしている様子を、大人たちがフラフープを使って誘導しながら見守っている屋外イベントの写真
赤いテーブルクロスがかけられた屋外のテーブルで数人の高齢者が食事をしている様子を写した写真

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