木製の小屋の前で、色とりどりの服を着た十人ほどの地域の方々が丸太の椅子に座っている集合写真

桜が町中で満開となった平成最後の春、新しい町・志津川中央団地内に地域住民が憩う場ができました。この地域内で暮らす方々が「なかよし会」というグループを作り、お茶会やミニ旅行などを楽しんでいますが、さらに笑顔になる機会が増えました!

中央団地のてっぺんで。

4月26日に全線開通する『復興拠点連絡道路』のほぼ中間点、中央団地の北側に小高い丘があります。杉林が伐採され、頂上付近には白梅・紅梅が広がっているのを観ることができます。所有者の許可を得てお邪魔してみました。

遠くの住宅街や道路、山に囲まれた集落が見下ろせる高台に、桃色や白の花が咲く梅の木々が立っている春の景色の写真

「先日、なかよし会のメンバーが集まって梅の花見会をやったんだよ!」

うれしそうに語るのは、この丘の所有者・仲松義也さんです。

「良いよ、入っても」と招かれたエリアではたくさんのニワトリが出迎えてくれました。

「伸び伸びと走り回っていますね。どれくらい飼っているんですか?」

「今は28羽かな、毎朝卵を産んでくれているよ」

奥の方に帽子をかぶった作業服の男性が作業をしており、放し飼いの十数羽の茶色いニワトリが自由に歩き回っている写真

今日はね、うさぎの引越しなんだ!

「この下(住宅地の道向かい)に小屋を作ってさ、これからウサギたちを移すんだ。仲間のみんなに集まってもらって歓迎会してもらうのさ」

仲松さんが満面の笑みで語ってくれました。

「へ~、それじゃあ、新天地に移住ということになるのですか?」

「まあ、そうだね。ウサギも住民との交流が一番大事だと思っているからね」

屋根と壁が木とトタンで作られた小屋の中で、作業着を着た仲松さんが金網の動物用ケージの中にいるウサギに手を伸ばして優しく撫でている写真
青いトタンと木で作られた小屋の前で、作業服を着た仲松さんが両手で茶白のウサギを抱っこしている写真

ウサギ小屋落成式&直会

なかよし会のメンバーが見守る中、これまで狭いケージのようなところにいたウサギたちは、広い新居にお引越しです。「あら~、めんこいごだ~」と、歓声が響きます。

「震災復興は人づくりだと思います。高台に移転し住民同士が楽しみながら交流しないとダメなんです。みんなが集まって来やすいようにここにウサギ小屋を作りました。なかよし会でもお世話してくれるというので、私たちも嬉しいですね」仲松さんは大きく頷きながら想いを語ってくれました。

木製の柵に囲まれた手作りのウサギ小屋の前で、数人の高齢の女性がウサギを見ている写真

みんなでウサギの世話をするそうです。【中央団地のいきものがかり】ですね。

住民たちが持ち寄った手作りの饅頭や漬物、卵焼きが振る舞われた新居完成式&直会(なおらい)は、まるでピクニックのようです。みんなで協力してウサギの世話しながら野菜作りも楽しみましょうとの案も出て、ますます楽しくなる暮らしが垣間見られた暖かな一日でした。

仲松さんは、「誰でも自由にウサギと遊べるし、斜面に植えたモモやレンギョウなども楽しんでもらいたいので、お友達やご家族にもPRしてお越しください」と挨拶、続けて「ここは坂のてっぺんなので、(車の)運転手からは見通しが悪い。道路を横断する際は十分に注意してほしい。」定年退職するまでは警察官だったこともあり、地域住民の安全を第一に考えて注意喚起も忘れません。

住宅街の外れの空き地にぽつんと建っているウサギ小屋の周囲で人が集まっており、ピンク色の花が咲く木の枝越しにその様子を遠くから見下ろしている写真

「ウサギは神経質な動物ですが、驚かさなければ大丈夫です」と仲松さんはおっしゃっています。みなさんも気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?!

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