内野手と外野手が守備位置に立つ中、対戦相手の走者が打者を見ており、捕手と審判が構え、白いユニフォームの投手が力強く投げたボールを、バッターが打とうとしている、緊張感が伝わる高校野球宮城大会の試合中の写真

夏の全国高等学校野球選手権宮城大会が新型コロナウイルスの影響により中止となり、その代替試合として7月11日から行われた「東北地区高等学校野球選手権大会」。志津川高校野球部は石巻北高校との連合チームで「平成の森しおかぜ球場」を会場に初戦に挑みました。会場への入場も制限され、原則無観客試合で開催された試合の模様をお届けします。

「平成の森 しおかぜ球場」を会場に8試合実施!

新型コロナウイルスの影響により、「第102回全国高等学校野球選手権宮城大会」が中止。その代替試合として「令和2年東北地区高等学校野球選手権宮城大会」が7月11日(土曜日)から県内6カ所の会場で開催されています。今年は新型コロナウイルス感染防止のため各校、試合会場までの移動距離を短くし、宿泊せずとも対戦できるように配慮。会場への入場も制限され、原則無観客試合で開催されています。

南三陸町にある「平成の森 しおかぜ球場」も会場となり、4日間に渡り合計8試合が行われました。感染予防の配慮により、志津川高校は昨年に引き続き3年連続となる地元平成の森会場で初戦を迎えました。今年は部員不足により単独チームでの出場は叶いませんでしたが、石巻北高校との連合チームで、初戦登米総合産業高校に挑みました。

スコアボードと複数の旗が立っているスタジアムが見える背景に、赤地に2本の白の横線が入り「宮城県志津川高等学校応援団」と白文字で書かれた旗が風にはためいている、志津川高校応援旗をアップで撮影した写真

初回1点先制するも、相手打線止めれず

7月18日(土曜日)小雨が降る中、志津川・石巻北連合対登米総合産業高校の試合が10時から行われました。

先攻は志津川・石巻北連合。

1番がセンター前ヒットで出塁すると、続く2番3番も四球とヒットで出塁。ノーアウト満塁のチャンスで、4番 主将の中野君。ピッチャー強襲の当たりの間に三塁ランナーが生還し1点を先制します。

ヘルメットをかぶった白いユニフォームの選手が本塁にスライディングして得点が入る中、キャッチャーはミットと面を持ち、ボールの行方を目で追い立ち上がっているシーンの写真

1回裏、登米総合産業高校の攻撃。

志津川・石巻北連合の先発が制球に苦しみ、四球で1番を出してしまいます。続く2番が送りバントをしっかり決め、3番がライトへの二塁打で1点を返されてしまいます。その後も四球やエラーが続き、この回だけで5点を失います。

マウンドから投球する白いユニフォームの投手が、腕をぐっと振り上げて力強くボールを投げている瞬間の写真
青と白のストライプユニフォームの走者が内野を全力で走る一方、白いユニフォームを着た2人の外野手がフェンス近くで打球を追って走っている様子の写真

反撃したい志津川・石巻北連合ですが、2回は三者凡退。

その後も登米総合産業高校の猛攻は続き、2回に3点、3回には6点の追加点を挙げていきます。志津川・石巻北連合は3回以降、相手の四球でランナーを出すもチャンスを活かせず点が取れません。

キャッチャーと審判が構え、外野には守備が広がっているなか、縦縞のユニフォームを着たピッチャーが全力でボールを投げ、白いユニフォームのバッターが打とうとしている、緊張感のある瞬間を捉えた高校野球の投球シーンの写真

2回以降は1安打と相手ピッチャーに抑えられた志津川・石巻北連合。

試合は、登米総合産業高校に1対16の5回コールドで敗れました。

4人の審判を前にして、両チームの野球選手が整列し深くおじぎしている光景が広いマウンドで繰り広げられている写真
「志津川」と書かれた白いユニフォーム姿の野球チーム員が帽子を手に持ち並んでいる写真

唯一の3年生 中野君「楽しくプレイすることを目標に」

試合後、志津川・石巻北連合チーム主将の中野君(志津川高校)は「楽しくプレイすることを目標にこれまでやってきた。試合に負けて悔しいが、楽しくプレイできた」と話しました。

連合チームで唯一の3年生だった中野君。試合中、3打席とも得点圏にランナーを置きながらの打席でした。「プレッシャーはなかったが、4番の仕事を果たせなかったのは悔しい」と試合を振り返ります。

また試合中エラーをしてもお互いに声を掛け合い、前向きにプレイしている姿が印象的だった志津川・石巻北連合チーム。「ポジティブで楽しいチームだった」と中野君はチームの雰囲気を話していました。

昨年の夏の大会は、自チームで出場していた志津川高校野球部。しかし部員数が足りず3年生が抜けてからは、合同チームでの大会出場でした。中野君は「最後、自チームで出場したかったが叶わなかったのも運命だと思う。3年間振り返って、辛いこともあったが先生や親の後押しがあってやって来られた。感謝しかない」と話しました。

霧のかかったグラウンドを背景に、「志津川」と書かれた白いユニフォーム姿の野球選手が横向きで立っている写真

志津川・石巻北連合チーム 主将 中野信君

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