晴れた空の下、住宅街の一角で開かれた交流イベントに集まった地元住民と高校生たちが、屋外で並んで記念写真

たくさんの人に支えられている南三陸高校の生徒たち

南三陸高校の県外生徒が住む旭桜寮にて、地域住民との交流会が開催。様々な世代の方が集まり、高校生たちにとって地域の温かさと、支え合う関係性を感じられる会になりました。

南三陸高校を応援する会の皆様

旭桜寮は南三陸町の志津川中央団地内に建てられ、南三陸kizuna留学生として南三陸高校に入学した生徒向けの学生寮となっています。

新入生と寮を紹介した記事は下記リンクをご覧ください。

今回の交流会は寮生を含めた南三陸高校の生徒たちと、普段から生徒を見守る中央団地にお住まいの住民の方々を中心に、南三陸高校を応援する会と志津川中央団地自治会の皆様によって開催されました。

晴天の住宅街で開かれた交流イベントの場で、地域の女性が大鍋で温かい汁物をよそい、高校生や住民たちが周囲に集まり、賑わいと温もりに包まれた炊き出しの様子の写真

中央団地の方以外にも様々な方が集まりました。

南三陸高校を応援する会、会長の山内松吾さん(旧志津川高校時代の校長先生)は「(交流会は)1年目ということでここからがスタート。大きな流れの中で高校生の支援だけではなく、町全体が活気あふれるような空気にしたい、というのが私個人としは狙っているところです」と述べ、こうした交流会を起点に町内全体の活性化を視野にいれているとのことでした。

イベント会場の屋外で、山内さんがマイクを持ち、片腕を横に広げて参加者に語りかけている様子の写真

退職後も生徒たちの応援の先頭に立つ山内さん

美味しい芋煮とバーベキューのお振る舞い

中央団地の方々を中心に朝から準備をしていた芋煮とバーベキューを食べつつ交流会が進みます。
「大釜で作る芋煮って、家庭で作るものよりなんだか美味しく感じるよね」と話すお母さん方がいう通り、高校生たちはこの日のためにお腹を空かせてきたのか、もりもり食べていきます。

屋外で佐藤仁町長が黒いジャケットを着て白い皿を手に持ち、箸で温かい汁物を食べており、背景には調理用の大きな鍋と調理中の人がいる様子の写真

美味い!と舌鼓を打つ佐藤仁町長

屋外で大きな鍋から女性がスープをお椀に注ぎ、他の女性たちが楽しそうに待っている地域の交流イベントの写真

交代しながら芋煮をよそう高校生たち

バーベキューの方からは美味しそうな食欲をそそるいい匂いがしてきました。生徒たちは焼き上がった焼き鳥や芋煮を持って会場に来たばかりの住民の方の元に運ぶなど、積極的に交流しようと動いていました。住民の皆さんも、普段は登下校の様子を見るだけの生徒たちとのお喋りを楽しまれました。

屋外の砂利敷きの場所で、白い手袋をはめた3人の男性が串に刺した焼き鳥やソーセージを網焼きグリルで焼いている様子の写真

高校生も混ざって焼き台の係をしていました

野外イベントで男性が白い手袋をはめて高齢者に料理を手渡し、多くの参加者が椅子に座って交流している地域のふれあい交流会の写真

食事を挟むことで住民との交流も弾みます

高校生と地域の方々が交流することの意義について山内さんは「大人の皆さんはなかなか仕事が忙しく、イベントのボランティアにも参加が難しい中で、こうした機会を通じて若い人と交流することで“若い人を応援しよう、応援したい”という気持ちを作ってもらうことがすごく大事かと思います。大きなアクションを起こすよりも、そういったことを大事にできる町になってほしい。そういう気持ちが高校生たちにも伝わると嬉しいです」。

若い人を応援できる町に

交流会の開催が町にどのような効果をもたらすのか、山内さんはこう語ります。「色んな人が参加できるような一つの秋の風物詩になったらいいんじゃないかと思っています。ちょうどこの秋の時期は町内の行事も落ち着くということもあって参加しやすいですし、ここに来ることで色々な話ができます。食材を持ち寄るなどして志津川地区以外の入谷、戸倉、歌津含めて町全体が盛り上がってほしい。その中に若い高校生たちがいることでこの町に来て良かったなと思えるような場にしていきたいです」

屋外で高校生たちのグループが楽しそうに会話しながら飲み物やスマートフォンを手にしている様子の写真

クラスメイトや友達を誘って参加した高校生たち

広場で子どもや大人の参加者が輪になっておもちゃや景品を囲み、スタッフがそれらを配っているイベントの写真

食事以外にも子どもが楽しめるゲームもありました

「町の人たちも町長をはじめ一生懸命応援してくれているので、これから2年、3年と続けて良い形にしていきたいなと思っています」

交流会を通じて高校生らと接することで地域の方が応援する気持ちを高めていく。知ること話すことで“若い人“の解像度が高まり、自然と応援したくなるような関係性になっていくでしょう。

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