スギ林に囲まれ、日差しが差し込む細い山道のそばに、黄色い花が咲き乱れている写真

森里海街の資源に恵まれている南三陸。

豊かさは享受するばかりではなく、守っていくことも必要ですね。

その手段の一つとして検討されているのが森林認証の取得です。

スギ林に囲まれ、日差しが差し込む細い山道のそばに、黄色い花が咲き乱れている写真

最初の勉強会が開かれたのが昨年5月のことでした。

それから約1年となる4月、今度は事前審査が行われるとの情報をいただき南三陸森林組合にお邪魔しました。

和風の平屋建物の前に多くの自動車が並び、右手前には伐採された丸太が積まれている森林組合の建物外観の写真
壁にポスターが貼られている木造の室内で、数人の参加者が机を囲んで話し合いをしている写真

森林認証とは“森の管理が適正な手段で行われていることを証明するもの”。

実地での審査を元に、自然環境や労働環境への配慮、材を出す際の流通管理など複数の条件を満たすことで得られる“お墨付き”です。

表面に赤い矢印と丸印でFSC認証のマークが示されている木製のくしの写真

その中でも現在取得を目指しているのがFSC(Forest Stewardship Council(R)森林管理協議会)認証です。

取得することで商品に認証マークを付けることができます。

もちろん厳しい審査ですが、今回はまだ“事前審査”。

本審査の合格を目標に、山の運営の改善を促すことが目的です。

現在申請を検討している森林は町有林と町内の民間林の一部、合計約1,300ヘクタール。

町内森林総面積の約1/10に当たります。

中には樹齢200年以上の杉も見られるという、町の宝と言ってもいい森です。

今回は審査機関の担当者のほか森林組合職員・山主等が集まってミーティングが開かれました。

その後、一行は対象となる山々を視察。

管理方法や周辺環境への理解度の確認、現場の方へのヒアリング等が行われました。

右側に細い山道とパイプが並び、左奥にある木々に囲まれた広い土地が見渡せる場所を歩く二人の後ろ姿の写真
細い山道の林の中で一人がメモを取り、もう一人が立ち止まって木の上を見上げている森林調査中の写真
木製の鳥居の奥に木々に囲まれた小さな神社が見え、二人の男性が参道を歩いている後ろ姿の写真
草木が鬱蒼と茂った林縁で、作業着とヘルメットを着けた人たちと一人の男性が話をしている森林調査中の写真

「マップはよくまとまっているので、樹種別の構成などもグラフで分かるといいですね。」

「現場には救急箱も携行してください。」

「全体の管理方法を統一する必要はありませんが、最低限のガイドラインは要りますね。」

2日間の事前審査でいくつもの指摘がなされました。

これらを元に今後の山の運営方針が整理されるとのこと。

その後森林認証申請への準備に入るとして、スムーズに進めば本審査は今年7月頃。

審査結果が分かるのは早くて9月頃だそうです。

例えばオリンピック等の国際的な催しの際、場内で使用する木材には厳しい審査基準があります。

先に“お墨付き”を持っていれば、そういった場で採用される可能性が高くなるのです。

木製の家具や食器、ノベルティグッズ。

遠くない未来、“南三陸材”が世界の舞台で活躍する日が来るかもしれません。

ひょっとすると2020年の東京オリンピックにも間に合う…かも…?

太陽光が差し込む窓が設置された木造の会議室で、7人の参加者が資料を手に話し合いをしている写真

(日比谷)

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