弊ブログで度々お伝えしてきた、町の林業のいま。
その後状況は急速に進んでいるようです。
11月8日、豊かな森林づくりのためのレディースネットワーク・21(以下LN21)主催のフォーラム『南三陸町の林業・木材の可能性~人口減少に負けない復興~』に参加して参りました。

LN21は“豊かな森づくりと皆が明るく暮らせる実現のための「アイディアの発信基地」”(サイトより)となるべく結成された女性林業家団体です。
1993年結成、現在の会員数およそ350名。
いずれも都道府県等、全国の行政機関で活躍するプロフェッショナルばかりです。

背後に横断幕が掲げられている会場の前に立つスーツ姿の女性が、マイクを持って話している様子をアップで撮影した写真

LN21会長 イシカワ晴子さん

今回のフォーラムには九州や四国、北海道などから会員の皆さんが参加。
その他の参加者も含め、いりやどの会議室におよそ60名が集まりました。

会議室のような会場で多くの参加者が前を向いて着席し、正面のスクリーン横では男性が話している写真

パネルディスカッションには丸平木材 小野寺社長ほか町の林業に関わる4人の方が登壇しました。
来町者、山主、製材、製造、それぞれの立場から南三陸の山の良さを語ります。

南三陸町の地図が映し出されたスクリーンの前に立つ男性が、長い指示棒で地図を指しながら説明している写真
「黄金郷」と大きく書かれた農村風景のスライドを映しながら、前で男性が説明し、他の参加者が聞いている写真

「ここは寒冷地ですが雪や獣害が少ないため、細く長く、よく締まった木が育つんです。」
(株式会社佐久取締役 佐藤太一さん)

「地域産材を使ったキャラクターグッズを展開しています。
 震災後の時期、笑うことで辛さを乗り切るという経験をしました。
 ユーモアや笑いで社会を明るく元気にすることで、受けた恩を周囲へ送りたいと思っています。」
(南三陸復興ダコの会 阿部忠義さん)

特に樹数が多く、材としても優秀とされるのが“杉”なのだそうです。
杉材の利用促進のため来年には『南三陸杉デザインセンター』の設立を計画している、との発表も。

名前の表示札や飲み物が置かれている長机の席の登壇者3名のうち、中央の男性がマイクを持って発言している写真

「ここには良い素材や製材店・工房がある。
 南三陸杉をブランドとして広めていくために足りないのは発信力です。
 私たちはそこにデザインの力が必要と考えています。」
(丸平木材株式会社社長 小野寺邦夫さん)

一方で、慢性的な人材不足が続く林業。
宅地造成のための伐採等、森林管理以外の業務も多く育林に手を掛けられない現状があるのだそうです。

長机に座った参加者たちが真剣な表情で講演を聞いている様子を、左前方から撮影した写真

町の林業の抱える大きな可能性と課題について、参加の皆さんはどうお感じになったのでしょうか。
次回の『南三陸なう』ではフォーラム後半のグループディスカッションの模様をお伝えします。

(日比谷)

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
本ページに関するお問い合わせ