青空の下で十数人の若者たちが、白と茶色の外壁の建物の前に集まり見学している写真

昨日に引き続き、Meets Green南三陸 フィールドワーク合宿についてご紹介いたします。

田んぼの後は、町のバイオマス産業都市構想の中にもある、バイオガスや木質ペレットについての説明が行なわれました。

青空の下で十数人の若者たちが、白と茶色の外壁の建物の前に集まりバイオガスについての説明を受けている写真

(↑バイオガス施設建設予定地にて。バイオガスについての説明)

木の窓枠から外の緑が見える室内で、男性がテーブル越しに右手に持った物を見せながら説明をし、それを若者たちが囲んで聞いている写真

(↑神割崎レストラン、ペレットストーブ前にて。木質ペレットの説明)

“自分達が出したゴミのその後”も見学。

クリーム色の屋根の倉庫内に、茶色の巨大な袋が3段に積まれて整然と並んでいる写真

現在、町では焼却炉がないため、近隣の市に可燃ゴミを焼却してもらっていますが、
焼却後の灰は“お持ち帰り”なのだそうです。
クリーンセンターには、埋立地へ運ばれるのを待っている沢山の灰がありました。

こちらは牡蠣殻の山。

森の中の空き地に積み上がった大量の貝殻の山を、十数人の人たちが観察している写真
貝殻の山の地面に近づいて撮影され、様々な種類の貝殻が砕けて散らばっている様子がはっきりわかる写真

震災前は牡蠣殻を肥料にする工場があったそうですが、今は工場もなくここに山積み。
林道に敷く、鳥のエサにする、土壌改良材にする等、使い道は無いわけではないそうですが、いずれにしても細かく砕いたり、運び出したりと、手間やコスト、時間がかかるようです。

最後は山へ行き、林業家の佐藤さんのお話です。

両側に背の高い杉林が立ち並ぶ林道を、小川に沿って歩いている若者たちの写真

「“木を切る”ということは、良い事でしょうか?悪い事でしょうか?
むやみに伐採する事はもちろん悪い事ですが、山を適正に管理するための伐採は良い事です。」

なるほど。
ではどのように伐採したら良いのでしょうか??

「例えば、こっちとあっち、どっちが良い山だと思う?」

高く伸びた杉の木々の幹と上の葉が広がっている様子を、空を見上げるように撮影された写真
背の高い細い幹の杉の木が何本も立ち並んでいる森林の様子を見上げて撮影した写真

ほぼ全員が、写真右が良い山だと思う、と答えました。

「じゃあ、なんでこっちが良い山だと思う?」
『明るいから…?』 『あっちより木が太い!』
「そうだね。手入れをしない山では木が増えすぎて暗く、光が当たらなくて、木が育ちません。
そうすると山は細い木ばかりになってしまい、土砂崩れが起こりやすくなってしまいます。」

枝ぶりの立派な大木を見上げながら、その周りに集まった若者たちが説明を聞いている様子の写真

太い木は、根も太い。太い根は、土台となる土をしっかりおさえ、降った雨を保水する。
それは少しずつ流れ出し、里や川、最終的には海へと流れていきます。

反対に、細い木は根も細く、土をおさえる力も保水力も低く、土砂崩れが起こりやすくなる。
きれいな山・森林であることは、里や海、生き物、そして人の生活のためにも、必要なのですね。

丸1日フィールドワークを行なった中高生たち。
どんなことを思い、感じたのでしょうか。

緑に覆われた小さな島のような丘の前にある桟橋に、二十数名の若者たちが並んでいる集合写真

明日は、中高生のまとめの発表の場、意見交換会の様子をお伝えします。

(高橋)

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