
先日9月12日。
森林組合会議室にて開催の「間伐講演会」に参加させてもらいました。

これは大正大学 森里海連環学(もりさとうみれんかんがく)による出前講座の一環。
「森・川・里・海の命のつながりを学び、南三陸の自然と生業について考えよう」
3回目となるこの日の講師は客員教授 竹内典之先生です。

「南三陸町はその地形により町域に降った雨が全て町内へ流れ込むという稀有な特性があります。
山から流れる10本あまりの川が全て伊里前湾や志津川湾に続いているのです。」
町の海を復活させるには森を守ることが重要と話す竹内先生、間伐の効果や地域資源の活用促進について説きます。
しかし、林業人口は年々減り続けており全国の森林組合の数はこの50年で5分の1に減っているそうです。
林業関係者以外の人にもどんどん関わってもらえるシステム作りが必要、との説明に山林所有者、建築家等50名余りの聴講者がうなずきました。
その後は作家 天野礼子さんによる質疑応答。
天野さんは「木の家作りから林業再生を考える委員会」委員長代理でもあります。

聴講者から真摯な相談が投げかけられます。
「林業は儲からないと言われますが、山に関わって食べていきたいんです」
「理想と現実をかんがみて本当に山のためになる方法とは」
天野さんは「地域民と林業関係者が一緒に考えていく必要があります。
美しい川と海を取り戻すのは森の責任。南三陸町民の生き様が問われます。」
そう応じていました。
山・森にもっとたくさんの人を。
その裾野を広げるため、森里海連環学では町の中学生を対象に自然を学ぶ出張授業を続けているそうです。
次回はその模様をお伝えします。
(日比谷)
