屋外にあるコンクリート製の長方形の水槽(いけす)がいくつも並んだ養殖場で2人の作業員が青い作業用カッパと長靴を身につけて長い透明なビニール袋のようなものを慎重に持ち上げている写真

春めいてきました。
水尻川河口近くの南三陸町営さけ・ますふ化場ではシロザケの稚魚の放流が始まっています。

屋外にあるコンクリート製の長方形の水槽(いけす)がいくつも並んだ養殖場で2人の作業員が青い作業用カッパと長靴を身につけて長い透明なビニール袋のようなものを慎重に持ち上げている写真

南三陸の水揚げ高の中でも最も大きな割合を占めるシロザケ。
かつては町内4施設から稚魚が放流されていましたが全てが津波によって被災しました。
現在は緊急復旧された1施設のみでふ化・放流を行っています。

地面は砂利と土に覆われ、手前には金属製の大きなタンクや水槽が複数並びそれぞれ蓋が付いた四角い箱型の形をしている屋外に設置された養殖場の施設設備の写真

放流の季節は2月~3月。
今年は400万尾を数回に分け放流の予定です。
稚魚の2/3は石巻市の北上川、1/3はここ水尻川ほか町内の河川で捕えたサケから採卵されたものです。
(採卵の様子は下記をご覧ください。)

青いプラスチック製のコンテナの中の魚を屋外作業着を着て帽子をかぶっている男性2名が覗き込んで魚をじっくり確認している様子を写した写真

「震災前は1000万単位だったから、まだまだだよ。」

産業振興課水産業振興係 及川浩人さんはそう話します。

中央に木枠で囲まれた水槽があり、その中に無数の小さな稚魚が泳いでいる様子を確認している青い防水作業着とオレンジ色の手袋をつけた人物の腕が左端に写しだされた写真
青い防水ズボンの作業着(胴長)と紺色の上着を着用し、橙色のゴム手袋をして背中をこちらに向けて立っている1人の男性作業員がコンクリート製の養殖用水路の端に立ち、水の流れを調整するように、木製の板を水流の出口部分に差し込んでいる写真

飼育池の一つを開放すると、体長5センチの稚魚たちが流れ出しました。

水路の底が茶色っぽい色の幅の広いコンクリート製の水路に無数の小さな魚の稚魚が群れをなして泳いでいる様子を写した写真

稚魚たちは水尻川を下り、海へ泳いでいきました。

水が上から下へ滑り台のような傾斜を伝って流れ白く泡立つ様子が見えており、その途中には鉄製の格子や柵のような構造が取り付けられている様子を写した写真
左手前の岸辺から勢いよく水が流れ、川の右岸(奥側)には、なだらかに削られた山の法面がある里山の風景にある用水路の写真

ふ化場は現在、小森地区でも再建が始まっています。
また及川さんによると町内復旧工事が進めば現在の施設も移転する必要があるのだそうです。
3~4年後、故郷の景色は変わってしまうと思われますがサケたちが安心して戻ってきてくれるような川でありたいものです。

体にうっすらと縞模様がある細長い体形で、透明感のある体色をした多数の小さな稚魚を写した写真

(日比谷)

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