雨が降る中で青いカッパを着た作業員がカゴを水洗いをしている、水産加工場の外での作業風景の写真

15時現在、宮城には大型台風18号が最接近しています。
南三陸町内の小中学校は休校。
国道の複数個所で冠水も見られるようです。

そんな本日、10月6日は宮城県内の生食用カキ初出荷日でもありました。
早朝、戸倉地区波伝谷に完成したばかりのカキ共同処理場へお邪魔して参りました。

雨が降る中で青いカッパを着た作業員がカゴを水洗いをしている、水産加工場の外での作業風景の写真

養殖カキは町の水産業の柱の一つです。
漁業家の復活への思いも強く、震災のその年から種付けが再開されました。
洗浄・殻むきなどの作業は仮設の施設で行われてきましたがこの秋念願の共同処理場が再建。
震災から3年半、ようやくカキ養殖事業が本格復旧することとなりました。

緑色の長い水槽が横に並び、その後ろに屋根の上にタンクを乗せた木造の建物が見える、水産物を扱う加工施設の外観全体の写真

相当の荒天ですが、「今日はやんねばなんねがった」とのこと。
前日に水揚げしたカキを新鮮なうちに剥く必要があるためです。

山に囲まれた施設内に常に水が流れている大きな水槽の中に沢山の貝類が入っている、屋外の水産物洗浄用の水槽の写真

朝4時より50名以上が揃い、一斉に殻むきに取り掛かります。

作業員たちが青の防水作業着を着て腰かけながら横一列に並び、牡蠣の殻むきを行っている、屋内作業場での一斉作業の様子の写真

「半分くらいは震災前の作業場で働いてた人だべな。」
「俺はわかめ養殖やってっけど、この時期時間あるから来てんだ。」

黒い帽子をかぶった作業員が、テーブルに山積みにされたカキを前に、白い容器に向かって手を動かしている、カキの殻むきを行っている様子の写真
男性作業員が青い手袋を持ったナイフで牡蠣の殻を開け、白いボウルに中身を集めている、熟練者によるカキの手作業処理の写真
赤い帽子をかぶった作業員が牡蠣の殻むきをした後、目の前の金属台の上に置かれた白いボウルに中身を集めている、カキ処理中の作業写真

戸倉の海で育てられたカキがプルッと剥き身にされていきます。
今年は産卵時期の延びによりスタートこそ遅れたものの、身の育ちは上々だそうです。

むき身になったカキがたくさん重なり、つやつやとした質感で盛り上がって見える、新鮮な生ガキをアップで撮影した写真

計量ののち箱詰め。
今日は1,190キログラムの剥きカキが石巻の共販所へ出荷されていきました。

作業員三人が黄色い容器や計量器の周囲でカキの量を確認し、出荷の準備を進めている、カキの計量とパッキング作業の写真
フタに「戸倉022」と書かれた文字がマジックで記されている、透明なプラスチック容器に詰められたカキが置かれ、青い手袋をした作業員が蓋をしめている、出荷前のカキの包装容器の写真

カキの季節はこれから半年以上続きます。
冬の間は生食用、春には加熱用として5月まで出荷されるそうです。

現在採れるカキは国からの「がんばる養殖復興支援事業」助成を活用し地域の漁師さん方の協働事業として養殖しているものです。
その助成もこの12月で終了。
年明けからは個々の養殖漁業家からカキが持ち込まれることとなります。

作業員たちが防水作業着と手袋を着けて黄色いバケツの周りに集まり、椅子に腰かけて休憩をとっている、カキの加工作業の合間の休憩風景の写真

「うちほも設備投資に赤字続きで不安ばっかりだども、だんだんと昔みてえにできればいいなと思ってさ。」(養殖漁業家の方)

忙しない施設内で、皆さんの明るい表情が印象的でした。

雨が降る中、草むらの奥にある横長の木造の水産加工場の建物がライトで照らされている写真

(日比谷)

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