建物や山林が広がっている大きな一本松の前の畑で、作業服を着た数人の人々が農業機械の周りに集まり農作業の準備をしている写真

昨日は久しぶりの雨が降り、田畑が潤いました。

今日は青空が戻っています。

さて先月の4月23日 晴天の中、液肥専用散布車による循環液肥の散布が、町内で初めて行われました。

バイオガス事業実施事業者のアミタ株式会社、パートナーであり液肥専用散布車の所有者である有限会社山藤運輸、関係者、報道陣、地域の見学者が集まりました。

建物や山林が広がっている大きな一本松の前の畑で、作業服を着た数人の人々が液肥専用散布車の周りに集まり農作業の準備をしている写真
緑の草地の中に設置された、一本松についての説明文が縦書きで記されている案内板をアップで撮影した写真

場所は南三陸町入谷字中の町にある田んぼです。

入谷橋を渡ってすぐの所にある一本松の脇になります。

これまで廃棄物として処理されてきた生ごみ等を、メタン菌という微生物の力で資源化したものが循環液肥です。

この循環液肥は、2013年より試験的に町内で使われてきました。

(前回のバイオガス事業のブログはこちら)

イラストが描かれた銀色のタンクを搭載した赤い液肥専用散布車の前に、安全帽をかぶった森谷さんが立っている写真

本日散布車を運転される、有限会社山藤運輸の森谷さん。

皆が見つめる中、液肥専用散布車による散布が始まりました。

2人がカメラを構えて撮影している中、イラスト付きの液肥専用散布車が畑の中を進んでいる様子を写した写真
周囲にビニールハウスが並んでいる広い畑の中で液肥専用散布車が作業を行い、周囲で報道関係者や関係者が見守っている様子の写真
銀色のタンクから液肥を地面にまきながら進む、キャタピラ付き液肥専用散布車が畑の上を走行している写真
雲一つない青空の下、農作業服を着た数人の人たちや関係者たちが畦道に立ち、液肥を散布している農業用機械を見つめている後ろ姿の写真

液肥は私が思っていたよりもサラサラとしており、臭いは特に気になりませんでした。

アミタ株式会社の櫛田さんによると、「昨年までは手撒きで液肥散布を行いましたがとても大変でした。
 南三陸町で一年目は35トン、昨年は83トンを散布しました。」

とのこと。

今年は新しく導入されたこの液肥専用散布車で約150トンを散布する予定だそうです。

「YAMAFUJI」と背中に書かれた薄緑色の作業服を着た二人の男性が、畑に停まっている液肥専用散布車を見つめている後ろ姿の写真

散布車を導入された有限会社山藤運輸の佐藤常務にお話を伺いました。

ビニールハウスが立つ畦道で、緑色の作業服を着た佐藤常務が、カメラを肩にかけた女性と話している様子の写真

「どんな仕事にも物流は必要。自社の“運ぶ”を活かして液体肥料を地元中に運ぶ関わりをもたせてもらいたいと思いました。」

従業員さんに液肥専用散布車を運転してみての感想を聞くと、「田仕事を元々やっていたので、コンバインと操縦が似ていてやりやすかったです。コンバインよりも車体が重く、土が軟らかい所は特に気を使います。」

とのこと。

液肥利用については、「これまで捨てていた生ごみが資源となり、生まれかわった肥料を使えるなんて素晴らしいと思いますよ。」

といった前向きな声も聞かれました。

格子枠の台に置かれた大型タンクの前で、緑色の作業服を着た白髪の男性にカメラを向け、向かい合って立つ男性から取材を受けている様子の写真

この日液肥を散布した農家の山内さんの声です。

「ぜひ実っているときに見に来てください。
 今は二枚の田んぼの片方だけに液肥を試験的に撒き、もう片方は従来のやり方です。
 液肥の肥料代は従来の費用より安く済み、助かっています。
 循環した肥料は有機質肥料なので農家としても嬉しいことです。」

この町が自然と人間の共存によって、更に繁栄して豊かになることを願っています。

(菅原)

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