林の近くに建てられた木製の屋根付き小屋に向かって阿部一郎さんとアシスタントの女性が野原を歩いている写真

南三陸、昼夜の寒暖差が大きい時期です。
特に夕方以降の急な冷えこみにご注意くださいね。

これから町の特産物となるものは何か?
その問題に今多くの農業家・酪農家が頭を悩ませています。
5月17日、町内初となる養蜂事業に挑戦している方にお会いしてきました。

海岸近く、クローバー茂る野原に備えられた3つの木箱。
今年3月に四国の養蜂場より届いた日本ミツバチの巣です。

林の近くに建てられた木製の屋根付き小屋に向かって阿部一郎さんとアシスタントの女性が野原を歩いている写真
防護ネット付きの帽子をかぶった2人が、木製の巣箱のふたを開けて中のミツバチの巣をのぞき込んで作業している写真

管理するのは「戸倉養蜂」代表 阿部一郎さん。

もともとは養蚕の指導者として、企業や学校でその知識を伝授してきました。
アシスタントは町内の事業支援団体「ラムズ」の方々。

代表の阿部一郎さんとアシスタントの女性が建物の前で笑顔で横に並んでいる写真

実は一郎さん含め全員、養蜂の初心者だそう。
仙台や岩手の専門家に助言を仰ぎながら試行錯誤を続けています。

この日の作業は巣箱点検。
巣作りは進んでいるか、新しい女王蜂は生まれているかなど巣板一枚一枚を取り出してチェックしました。

木の枠にびっしりとミツバチが群がっている巣板を両手で持ち上げ見せている写真

「東北の寒さが心配だったがミツバチは元気そうだな。
ただ、数がなかなか増えないんだ。
すんなりとはいかないよ。勉強、勉強だ。」

たくさんの方々の応援や期待を背負っている養蜂事業。
なんとしてもそれに応えたいと一郎さんは言います。

一郎さんたちが今求めているのは「協力者」。
増やした蜂を別の場所で飼ってくれる方が必要なのだそうです。

「町内のあちこちで蜂を飼えば、互いに多くのデータが共有できる。
それを分析する事で養蜂事業を町全体でのコミュニティビジネスに育てたい。」

養蜂技術を町中に広め、『南三陸ハチミツ』を特産品とするために。
一郎さんの養蚕指導の経験もそこで活かすことができます。

黄色い六角形の巣房の上に多数のミツバチが密集し、羽を広げながら動き回っている様子を近くから撮影した写真

既にハチミツが貯まり始めていました。
ひとすくい味見させてもらうと、じわっと繊細な甘みを感じます。
この味が日本ミツバチの特徴なのだとか。

六角形の巣房の中に濃い茶色の蜜が詰められ、一部が白くふたをされた状態のハチの巣を接写した写真

順調に行けば6月~7月頃に最初の採蜜ができるそう。
まずどうやって食べたいですか?
「そうだなあ、食パンにつけて皆で食べようか。」

私も『南三陸ハチミツ』が味わえる日を楽しみにしています!

(日比谷)

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