木々が立ち並ぶ山あいの道路沿いに、「さんさん館」と書かれた看板が駐車場の入り口に立っており、奥に白い木造校舎が建っている写真

師走も近づいてきました。
入谷地区林際では新年用のしめ縄作りが始まっています。
『校舎の宿 さんさん館』の教室の一室にお邪魔してみました。

木々が立ち並ぶ山あいの道路沿いに、「さんさん館」と書かれた看板が駐車場の入り口に立っており、奥に白い木造校舎が建っている写真
木の床に敷かれた青いシートの上で、2人の男性が藁を使って手作業でしめ縄を編んでいる様子の写真

去年、しめ縄教室でお世話になった菅原先生に再会。
15本の房が付いた“七五三”のしめ縄を作っておいででした。
ご無沙汰しております師匠。

頭に手ぬぐいを巻いた男性が青いシートの上に座り、藁を等間隔に並べ、しめ縄の形を作り始めている様子の写真

「おう、作ってくか?」

こちらで作ったしめ縄は直売所や売店などで販売されるそうです。
お手伝いの誘いは遠慮し、名人たちのお話を聴かせていただきました。

木の机の上に完成したしめ縄が重ねて置かれ、その下に材料の藁束が積まれている室内の写真

「1年に2,000本くらい作るかなあ。」
「南天や松葉の飾りをつけて、12月20日頃から店に並べるんだよ。」
「形が何種類かあるだろう。
 長いのは神棚、小さいのは家の角々や船の舳先に飾ったりする。
 『家例(かれい)』っていって、家ごとに代々決まった飾り方があるんだ。」

青いシートの上に置かれたしめ縄の製作途中の状態が写っており、手前には長く伸ばした藁が等間隔に並べられている写真
青いシートの上に、丸く編んだ縄と束ねた藁が組み合わされた小さなしめ縄が置かれている写真

師匠が短く太いしめ縄を作り始めました。
「これはカマガミサマだよ。」

年配の男性が笑顔で右手にハサミを持ち、編んだ藁を手にしながらしめ縄の仕上げ作業をしている写真

カマガミサマとは、東北の一部に伝わるかまどの神様です。
土製や木製のお面を祀るお宅が多い中、菅原家ではかまどの前のしめ縄飾りが習わしとなっているのだそうです。

木の壁に取り付けられた黒い鬼のような面の下に、釜のイラストが描かれた紙が掲げられているカマガミサマの写真

(参考:ひころの里 松笠屋敷のカマガミサマ)

「米の収穫の時、まだちょっと青いうちに刈り入れるときれいなワラになるんだ。」

しめ縄作りは初秋のワラの準備から始まり、12月中頃まで続くそうです。
またお邪魔させてください。

広めの室内で、青いシートの上に座った二人の男性が、ストーブや作業道具に囲まれながらしめ縄づくりをしている写真

(日比谷)

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