青空の下、AMITAと書かれた白い建物と大型タンクが立ち並び、周囲は自然に囲まれているバイオガス施設の外観の写真

様々な資源が循環する町を目指す『南三陸町バイオマス産業都市構想』。
現在、志津川地区保呂毛ではそのための施設が完成目前となっており構想の第一歩である新事業の始動が迫っています。

青空の下、AMITAと書かれた白い建物と大型タンクが立ち並び、周囲は自然に囲まれているバイオガス施設の外観の写真

もうすぐ本格稼働予定のバイオガス事業はし尿汚泥と生ごみをメタン菌の力で発酵させ、電力と液肥を生み出すという町の仕組みを大きく変えるものです。
今後町内で発生する生ごみは“資源”として扱われることになります。
そのため、この事業の成功に最も大切なことは地域の方々のご協力。
先日9月11日、戸倉中学校仮設住宅の集会場にて分別に関する説明会が開かれました。

明るい室内で地域住民が床や椅子に座って配布資料を見ながら説明を真剣に聞いている住民説明会の様子の写真

56戸の仮設住宅から40名以上の方々が集まりました。
環境対策課職員、施設を運営するアミタ株式会社のスタッフから家庭ごみの新しい分別方法について説明が行われます。

 

「南三陸町」と書かれた水色の大型プラスチックバケツが床の上に置かれていて、横にはごみ収集日の案内板が立てかけられている写真
作業服を着た男性が水色のバケツの本体とふたを手に持ち、参加者に見えるように説明をしている写真

このごみ分別、今までの燃やすごみから台所ごみを別回収するだけのものかと思いきや実は少々難しいんです。
貝殻、果物などの種、肉の骨、玉子の殻など硬すぎるものは取り除いてもらう必要があります。

「機械ではなく、メタン菌という微生物の力で有機物を分解します。
 皆さんの腸と基本的に同じメカニズムです。
 ですので、人が食べても消化できないようなものはメタン菌も分解できないんですね。
 メタン菌くんに餌をやると思ってください。」

青いジャンパーを着た男性が立って紙芝居風のパネルを持ち話をしている写真

つまり「今後分別の手間が増えますよ」というお話ですが皆さん嫌な顔もせず熱心に聴いてくださっています。
紙芝居風のパネルも登場し、説明会は和やかに進みました。

「分別バケツに殺虫剤使おうと思ってたんだけど、メタン菌くんのためには止めた方がいいのね。」
「臭いが気になるときはどうしたらいいんだべか。」
「液肥タンクってうちの近所にも置いてもらえるの?」

現在南三陸町は、燃やせるごみの焼却と焼却灰の処理をそれぞれ他の自治体にお願いしています。
町内の生ごみを資源化するバイオガス事業は町の自立の歩みの一つなのです。
生ごみの収集開始は10月19日、皆で学んで覚えていきましょうね。

作業服を着た男性が前に立って資料を手に説明をし、前には「家庭ごみ収集ステーション」と書かれた水色のバケツが置かれ、住民が座って話を聞いている写真

(日比谷)

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