木造の明るい室内で、スーツ姿の講師がスクリーンを使って講義を行い、高齢の参加者たちが熱心に耳を傾けている様子の写真

9月25日(金曜日)南三陸ポータルセンターにおいて、平成27年度ほっとバンクメンバーの全体研修会が行われました。
ほっとバンクとは、地域で見守り体制を作り、安心して生活できるシステムを構築するために南三陸町社会福祉協議会の中に設立された人材バンク。
平成27年5月にスタートしました。(以前ほっとバンクを紹介した記事はこちら)
防災集団移転や災害公営住宅移転後も、安心して暮らせるように住民が住民を支援できる仕組みを目指すもので、当初53人の登録、今現在74人のメンバーがいます。
地域のならわしである『おたがい様精神』や『結』を、今に引き継ぐものです。
研修会に先立ち、猪又事務局長から、次のようなお話がありました。
2011年2月末は南三陸町の人口は17,666人でしたが、東日本大震災後、2015年7月末で13,975人と3,691人も減少しました。
「このことによって、町の税収が大きく減少する。」と聞くと、皆さん大きくうなずいていました。

木造の明るい室内で、スーツ姿の講師がスクリーンを使って講義を行い、高齢の参加者たちが熱心に耳を傾けている様子の写真

2011年3月26日設置された災害ボランティアセンターで扱ったボランティアの方々は延べ活動人員148,282人。(平成27年8月現在)
このような外部からの支援も4年半過ぎた今、地域の人を地域の人で守る地域支援という形になっていくのだそうです。
町の人たちの中には、震災後、住環境が激しく変わった中で、様々なストレスを抱えている人もいると思います。
本日の研修会のメインテーマは「上手にストレスと向き合おう」。
兵庫県こころのケアセンターの主任研究員の赤澤正人先生からお話を伺いました。

スーツ姿の男性講師がプロジェクターとパソコンを使って、「上手にストレスと向き合おう」と書かれたスライドを示している様子の写真

先生は、人間科学博士および、精神保健福祉士でいらっしゃいます。
赤澤先生のソフトな語り口で、人間が持つ、回復力、しなやかさ、適応力、たくましさは個人個人で違うけれども、ストレスを人生のスパイス的なものと考えてはどうかと話されました。

ホワイトボードに「平成27年度 住民いきいきサロン 会話研修会」と書かれ、講師が紙を手に説明している様子の写真
机に並んで座った参加者たちが前方を見ながら真剣な表情で話を聞いている様子の写真

悩みなどに出会った時、どうしますか?ということで、アンケートに、記入しました。
A地区から参加の3人の女性に、「どの対処の仕方が自分に一番自分に、あってますか?」
と、お聞きしたら、「旅行なんかして、気分転換するかな。」
「誰かに当たり散らすっていうのもねー、そしたらその人が今度ストレス感じるよね。」と答えてくださいました。優しい!!
3人同じなのが、「なんとかなる!と考える。」です。
ポジティブでいいと思います(笑)

机に向かって座った女性たちが配布資料を見ながらボールペンで書き込み、真剣に学んでいる様子の写真
木造の室内で多くの参加者が正面のスクリーンを見つめ、講師が前方で話している場面を後方から撮影した写真

そして、先生は、「まずは、休むところはしっかり休む。」「規則正しい生活をしてストレスと上手に付き合うことだ。」と話されました。
研修会の後、参加者の皆さんから感想等がありました。
「どのように、活き活き暮らせるか、自分でも考える」
「仮設住宅から出て、高台移転後のつきあいをどうするか考えています。」
また、77歳の方が今回ほっとバンクメンバーになったという紹介もありました。
最後に先生は、「心の健康、体の健康に気を付けてください。ストレスとどのように付き合い、分かち合うかを皆で考えていきましょう。」と、締めくくりました。

(西城)

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