建物の階段下にあるオレンジ色の屋根の飲食店の入り口に、看板やメニューが設置されている写真

東京で、東北を応援し続けているお店があるというのを聞きつけてやってきました。

建物の階段下にあるオレンジ色の屋根の飲食店の入り口に、看板やメニューが設置されている写真

浜焼バル トレジオン

オフィスビルやホテルが立ち並ぶ赤坂の、飲食店がひしめき合う通りにあります。東北の新鮮な食材を使った浜焼きバル、その名もトレジオン。

Tregion = 三陸
スペイン語で「三」を意味する「tres」と「陸(地域)」を意味する「region」を組み合わせて名付けたそうです。

トレジオン 店長吉田慶さん

店主の吉田慶さん。東日本大震災後、岩手にボランティアへ。1か月のつもりが気づけば3年。NPOの職員をしながら開店準備を進め、2013年11月にトレジオンをオープン。

なぜ東京で、お店を…?

茶色い酒瓶が5本並んだカウンターの中に立つ笑顔の吉田さんの写真

ボランティアを続けていく中で、周りで撤退する団体をいくつも目の当たりにし、復興支援を継続することのむずかしさを実感。

そこで、商売を通じて東北とつながっていれば、東京にいても無理なく続けられると考え、自分のお店を持つことを決意されたそう。
なんと、飲食業界は未経験だそうで。「食という一番身近なテーマなら、気軽に関心を寄せてもらえるし、美味しいもの食べて楽しい時間を過ごすのが一番しあわせじゃないですか!」

木のテーブルの上に、グラスに入ったビール、茶色のバーニャカウダポット、ラディッシュやオクラ、ニンジンなどの色とりどりの野菜が入った透明のボウルなどが並んでいる写真

食材の8割を東北から仕入れています。南三陸産「森里海のササニシキ」も定番メニューの焼きおにぎりに。手の込んだものは作れないけど、素材そのものの美味しさを味わってほしい。生産者の想い、地域の魅力を伝えられたら、味もぜんぜん違ってくる。

「このあいだも、南三陸でササニシキなどをつくっている阿部博之さんがお店に寄ってくれて、お客さんとお話されて。生産者とお客さんを直接つなげられるなんて、こんなに嬉しいことはないです。」

ほんと。こんな贅沢なお店、他にないと思います。生産者の顔が見える。声が聞ける。そんなお料理は味もまた格別です。

今でも月に一度は東北地方の生産者に会いに行き、作業のお手伝いをしたり、直接食材を仕入れたりしています。こちらの記事で手伝いに来ていたのはこのお店の方だったんですね!

「好きだから。行かずにはいられない。」

この一言がすべてを表しています。店内にも「農家&漁師と恋に落ちる店」というポスターが。

壁に取り付けられた瓶が飾られた飾り棚の左に「農家&漁師と恋に落ちる店」と書かれた大きなポスターが貼ってある写真

「これからも東北のことを発信し続けたい。情報や、食べ物、そして人々が行き交う港のような存在になりたい。」
と言う吉田さんの目は、志津川湾の水面のようにキラキラと輝いていましたよ!

筆者が訪れたこの日、お店は満席。

東北出身者はもとより、東北が好きで、東北を応援している常連さんもけっこう多いとか。

天井から設置されたオレンジ色のボードに、イラストを添えたたくさんのメニューが書かれている写真

東北の地酒、東北の地ビール、ホタテの浜焼き、刺身、ホタテのクリームコロッケ、焼き牡蠣、蒸し牡蠣、牡蠣フライ、牡蠣のリゾット、鮭のちゃんちゃん焼き、鮭のカルパッチョ、ホヤの塩辛などなど。うーん、メニューに目を通すだけでよだれが…。

蓋を外したカキのアップ写真
蓋を外したホタテのアップ写真
いろいろな野菜などをいためた料理の写真
ホタテの貝殻に盛られた貝の刺身の写真
ホタテの形の皿に焼きおにぎりが一つづつ盛り付けられた写真

締めは南三陸産、「森里海のササニシキ」の焼きおにぎりで決まり!

東京にある「東北の港町」トレジオン。
お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってみてはいかが?

(島津)

この記事に関するお問い合わせ先

企画課 企画情報係
〒986-0725 宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田101番地
電話:0226-46-1371
ファックス:0226-46-5348
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