夕暮れの中、前に車が停まった木造の二階建ての建物の大きな窓から明かりが漏れ、右側にはピンク色の大きな布看板設置されている写真

ピークは過ぎましたが、やはりまだ蒸し暑いですね。
午後から日差しも強くなるようです。

さて、食が自慢の南三陸。
震災後もいくつもの飲食店が営業再開を果たしています。
大勢での宴席のときに頼りになるお店の一つが『居酒屋 和来(わらい)』です。

夕暮れの中、前に車が停まった木造の二階建ての建物の大きな窓から明かりが漏れ、右側にはピンク色の大きな布看板設置されている写真

安心感のある深い木色のお店。
店長の佐々木真(しん)さんにお話を伺いました。

たくさんの酒瓶が並んだ棚の前に笑顔で立つ佐々木さんの写真

「『和来』の前身は『食通さとみ』です。
 私の両親が志津川で30年間続けた店でしたが、津波で流失しました。
 一旦家族で避難生活をしていたところ、常連さんたちの要望をいただきまして入谷地区で『さとみ』を再開することにしました。」

当時はまだ仮店舗。
奥様のご実家の一部を改装し客室と厨房を設けました。
震災からわずか2ヶ月、提供できるメニューも限られていましたが新装『さとみ』は希少な寛ぎの場として重宝されるお店となりました。
お客様の反応が真さんに次の決意をさせます。

2013年12月。
店舗も看板も一新、『居酒屋 和来』がオープンしました。

「デザインは設計士の方に色々なお店の例を見せてもらい、検討を重ねました。
 1階はカウンターの中からすべての席が見渡せます。
 上は吹き抜けで、見上げれば2階のお客様ともやり取りができるんですよ。」

居酒屋の店内の酒瓶などが並んだ木製カウンターとその前に並ぶ客席が写っており、温かみのある照明が空間を照らしている様子の写真
居酒屋の2階から、数人が作業をしている1階のカウンターを写した写真

木材と施工業者さんは地場産にこだわりました。
東日本一帯で復興事業の進むこの時期、技師さんたちはどこも大忙しで
地元の業者さんだけを集めて工事をお願いするなんてまずありえないこと。
それを実現させたのは人々のお店への大きな期待、そして店長・真さんの人柄です。

現在『和来』は連夜常連さんで賑わっています。
このお盆も帰省したご家族連れや同窓会など、予約でいっぱいだったそうです。
震災直後は提供できなかったお刺身は今では看板メニューとなりました。

「住まいも生活もすべての再建までは時間がかかりますが、今だから皆さんに“わらい”のある暮らしをしてもらいたい。
 地元の方も他所から来られる方も、ここに来れば会話があり、交流があります。
 たくさんの方に“和”みに“来”てほしいんです。」

掘りごたつのテーブルが置かれた広い座敷で、大勢の人が2つのテーブルを囲み、飲み物を手に持って乾杯しているにぎやかな様子を写した写真

居酒屋 和来

  • 営業時間 18時~23時30分
  • 定休日 日曜日
  • 住所 南三陸町入谷字桜沢357-8
  • 電話 0226-25-8873
  • Webページ(観光協会サイト内)

(日比谷)

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