白いソファと木の床が特徴的なロビーの中央に、受付カウンターと階段が見える宿の玄関ホールの写真

新しい場所で営業を再開されている、民宿 下道荘(したみちそう)さんを訪ね、若旦那である菅原由輝さんにお話を伺いました。

白いソファと木の床が特徴的なロビーの中央に、受付カウンターと階段が見える宿の玄関ホールの写真

(写真:玄関ホール)

テーブルとソファが置かれたくつろぎスペースに、地域の特産品などが並ぶ棚が見えるロビーの写真

(写真:ロビー)

以前の建物は、津波による被害を受け1階部分が浸水し、引き波により30メートルも移動してしまったのだそうです。

民宿の再開は、家族で話し合い、震災後1週間ほどで決めたとのこと。震災40日後には解体が始まるということで、大工さんをすぐに呼び、使えるものは外してもらったそうです。その後、新たに再開する場所も決まり、2012年2月17日に、営業が再開しました。

斜面の上に建つクリーム色の外壁の二階建ての建物が、木々の背景とともに写されている民宿の全景の写真

(写真:外観)

畳敷きの和室にテレビと座卓が置かれ、落ち着いた雰囲気の客室の内部が写っている写真

(写真:客室)

「一周忌や法事などがあるけど泊まるところがないというのは大変だろうから3月11日までに間に合わせたい、という親父の思いもあって、大工さんに急いでもらったんです。残ったもので使えるものは震災前のものを使っています。このサッシや看板なんかはそうですね。なので、看板は少しだけ欠けているんです。(由輝さん)」
玄関の上の看板をよく見ると、たしかに、看板の左側、波の形の上部が少し欠けていました。

建物の玄関部分に大きな文字で「下道荘」と書かれた看板が掲げられている宿の正面玄関の写真

(写真:玄関上の看板)

主に由輝さんのお父さんがされているそうですが、以前から海の仕事もしていたという菅原さんご一家。
幸いにも震災の被害をうけずに残った船で、震災の翌年には養殖を再開されたそうです。海の仕事は、忙しいときには由輝さんも手伝うそうです。

ホタテの養殖は、震災後の方が成長は良いとのこと。理由について由輝さんは、前はたくさんあった養殖施設が少なくなり整理され、プランクトンが豊富になったからではないか、と仰っていました。

下道荘さんのお料理にも、そうした海の幸も使われていて、野菜などもできるだけ地元のものを使い、地産地消を心がけているそうです。

玄関の前で、笑顔の菅原さん夫婦とその子どもの娘さんご主人に抱っこされて並んで写っている写真

(写真:左から奥さん,娘さん,由輝さん)

震災後は、ボランティアや復旧・復興工事関係のお客様が多く、再開当初は7部屋でしたが、一人でボランティアに来たというお客様もいるのでそういった方々をお断りしたくないと、12部屋に増築されたそうです。そして、ボランティアの方などには500円引サービスをしているそうです!

宿の外壁に「絆」「∞(無限)」「感謝」と書かれた黄色い看板が並んで掲げられている写真

(写真:玄関横の外壁)

穏やかな海と湾を見下ろす高台から、集落と山々が広がる風景を撮影した美しい眺望の写真

(写真:下道荘さんからの景色)

志津川湾の眺め、おいしいお料理、あたたかいおもてなし。ぜひ一度いらしてみてください。

民宿 下道荘

  • 住所:志津川字袖浜146-3
  • 電話:0226-46-6318
  • ファックス::0226-46-3795

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