山あいの集落にある小さな橋のたもとに「そば処すがわら」の看板とのぼり旗が立っており、店の入口方向を示している写真

今日は、入谷にある“そば処 すがわら”さんをご紹介。店主である菅原良成さんにお話を伺ってきました。

茶色の格子状の塀越しに「そば処すがわら」の看板が立っており、その背後に和風の民家が見える写真

入谷の大明神橋(=写真上:右側の橋)近くにあるこちらのお店。見た目は、お店というよりは“普通の(というか立派な)お宅”といった感じ。実はこちら、良成さんのご自宅をそのまま店舗として使っているのだそうです!

改装などはしておらず、元々の住まいを活かしているというだけあって、中もお宅そのもの。入って右手のお部屋は、まさに“茶の間”。

こたつのある畳の部屋に白いソファやテレビが置かれ、家庭的であたたかい雰囲気の客間が広がっている写真

テレビやこたつ、ソファもあり、ゆったりくつろげるアットホームな雰囲気です。

左手には、この辺で言うところの“おがみ”と“でい”の二部屋。

和風の畳敷きの店内に複数の座卓と座布団が並べられ、仏壇や掛け軸、飾り棚がある部屋を写した写真

(↑ “おがみ”と呼ばれる仏壇や神棚のある部屋)

日差しの入る畳の客間に木製の座卓が整然と配置され、壁際に飾られた置物や額縁が置かれている部屋の写真

(↑ “でい”と呼ばれる床の間のある部屋)

お仏壇や神棚、床の間もあって、「ただいまー」と言いたくなってしまうような、実家に帰ってきたような懐かしさもあります。それが「できるだけ敷居を低く」という良成さんの想いとも合っているのかなぁと感じました。

物心ついた時から「料理人になるんだ」と思っていたという良成さん。高校は地元の進学校に通ったものの、大学へは進学せず、高校卒業後に一流割烹に弟子入り。大阪で10年、東京で5年、料理人としての腕を磨いてきました。

地元で自分の店を開きたいと思い、帰って来たのが2010年11月。開店場所を探していた時期に震災が起こり、他の場所を探すのが難しい状況になってしまい、被災しなかったご自宅での開店を決めたそうです。

木造の日本家屋の正面に立ち、ガラス戸と青い暖簾がかかった「そば処すがわら」の玄関が見える写真

すがわらさんのお客様は、ご近所の方がほとんどで8割~9割の方がリピーターとのこと。いわゆる“外からのお客様”だけではなく、地元の方々に支えられ、愛されているお店なんだということがわかります。

良成さんがこちらのお店を始めたのは2011年7月。

「震災後、町内でこういうお店(食事処)としては、うちが一番最初に始めたんですよ。インスタント食や非常食がばかりで、そろそろみんな限界っていう時期でもあったと思うんです。だから、開店を喜んでくれる方も多くいましたね。」

震災後の、手作りのあたたかい料理が恋しくなっていた頃に開店したすがわらさん。きっと、そうした方々の胃も心も満たしてくれる貴重な場所となっていたのではないでしょうか。

この日のオススメは牡蠣そば。旬の牡蠣や新物のワカメがたっぷり入った、あつあつのおそばです。

湯気の立つ土鍋にそばと牡蠣、野菜などが盛られたあつあつの牡蠣そばが黒いお盆にのせられている写真

旬なおいしい海のものが手に入る、南三陸町。仕入れは地元の魚屋さんや知人の方からだそうで、もちろんこの牡蠣もワカメも町内産!

おそばの他にも、丼物や松花堂弁当、一品料理やお酒もあります 大人気の玉子焼きは、テイクアウトも可能とのこと!

きれいに切り分けられた黄色い出汁巻き卵が透明なフタ付き容器に入っているテイクアウトの玉子焼きの写真

ぺろりと食べられる程良い甘みで、もっともっと食べたくなります。

一流割烹のプロの味を入谷で。ぜひ一度、味わってみてください

木造の日本家屋の玄関にかかる紺色の暖簾に「すがわら」と書かれており、店の玄関を写した写真

そば処 すがわら

  • 住所:入谷字林際21-3
  • 電話:0226-46-6729
  • 定休日:水曜日
  • 営業時間:昼の部 11時~14時
  • 夜の部 17時~20時 (注意:夜の部は要連絡

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