バイオガス施設「南三陸BIO」の屋外で、赤いキャタピラ付きの乗り物に乗った子どもを指導員が見守り、その周囲では青い体操服を着た多くの小学生たちが整列して見学している様子を写した写真

南三陸町内の小学校6年生が、町の魅力にふれあう「ふるさと学習会」の一環として、バイオガス施設「南三陸BIO」を見学しました。生ごみからエネルギーや肥料に変わる様子を見学し「分別をしっかり行いたい」と学びを深めていました。

町内全校の小学6年生が参加する「ふるさと学習会」

南三陸では、町の郷土文化や産業を深く学び、自然豊かな南三陸の恵みと魅力を再認識する「ふるさと学習会」が開催されています。現在は「春」と「秋」の年2回開催され、町内の小学校6年生全員が参加しています。町のよりよい未来を考えるとともに、他校の同学年の子どもたちとの触れ合いを通じて、学区域の枠を超えた仲間づくりを図っていくことを目的としています。

今年度のふるさと学習会は、町内から出る生ごみをエネルギーにするバイオガス施設「南三陸BIO」を視察しました。参加したのは、志津川小学校、戸倉小学校、入谷小学校、伊里前小学校、名足小学校の6年生、計102名が参加しました。

バイオガス施設の「AMITA」と書かれた建物前の広場に、赤い帽子をかぶった多くの小学生が整列し、作業服とヘルメット姿の工場関係者が拡声器を持って説明をしている様子を写した写真

生ごみからエネルギーになる過程を学ぶ

南三陸BIOでは、それぞれの家庭や民宿や飲食店、コンビニエンスストアから出た生ごみを、分解してメタンガスと液体肥料ができる過程を学びました。

「昨年に続いて、ふるさと学習会で南三陸BIOを訪れるのは2回目です。身近なごみを再利用しているということを子どもたちが学んでもらえれば」と町の担当職員は話します。

さらに、「この機会に分別の大切さを学んで、家庭でお母さんやお父さんにそのことを伝えてほしい」と話すのは南三陸BIOを運営するアミタ株式会社の職員。今まで「ごみ」だったものが、大切な電気や肥料になっているということを子どもたちが理解すればするほど、町の掲げる循環型社会は、よりすすんでいくことでしょう。

バイオガス施設の室内で、ヘルメットをかぶった作業員が操作盤の前で拡声器を使い、赤白の帽子をかぶった小学生たちに設備の説明をしており、子どもたちは真剣に話を聞いている写真

「分解システムは人間の消化システムに似ているので、人間が食べられないのは取り除くこと」と分別の方法を学ぶ

家でしっかり分別をおこないたい

映像を見ながら、ごみがエネルギーに変わるまでを学んだり、施設を実際に見てまわったり、液肥散布車の試運転などを体験したりしました。子どもたちは、真剣にメモをとり、さらには質問や感想をそれぞれ言葉にするなど積極的な様子が伺えました。

名足小学校6年生の加藤穂香さんは「生ごみが電気や液肥に変わることがわかった。おうちでもしっかりと分別できるようになりたい」と話しました。

志津川小学校の及川莉央くんは「生ごみがエネルギーに変わることが印象的でした」とそれぞれ分別の大切さを実感しているようでした。

体操服を着て白い帽子をかぶった女子生徒がクリップボードを持ち、一生懸命メモを取っている様子を写した写真

町民が「先生」となる「ふるさと学習会」は秋にも開催

今回の「ふるさと学習会」では志津川―戸倉コースとして南三陸BIOのほかに、荒沢神社、大雄寺、神割崎、ギンザケの養殖なども見学をしました。秋に開催される今年度2回目の開催では、入谷―歌津コースをまわる予定です。南三陸町の自然や風土、産業を町の人たちが「先生」となって案内する「ふるさと学習会」。きっと子どもたちの脳裏には、町で働く大人たちの輝く姿が残っていくことでしょう。

大きな銀色のタンクと黄色い配管が立ち並ぶ屋外のバイオガス施設の前で、青い体操服や赤白の帽子をかぶった小学生たちが集まり、工場関係者の説明を熱心に聞いている様子を撮影した写真

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