草の茂った小高い丘の上に木造の平屋建ての園舎が建っており、手すりのあるバルコニーの下に「あさひ幼稚園」の横断幕と木の看板が見える写真

南三陸もやっと梅雨らしい天気になりましたね。昨日は久しぶりの雨でカエルも大喜びです
さて、先日志津川の沼田にある【あさひ幼稚園】さんにお邪魔してきました。

木造平屋建ての園舎が正面から見え、建物前には植栽と子ども用のブランコがあり、ゆるやかな階段が園舎へと続いている写真

震災前、志津川駅のすぐ裏手にあった園舎は、津波で流失… 臨時幼稚園として、最初は志津川小学校、次に大船公民館に移り再開をしておりましたが、2012年7月末、日本ユニセフの支援により仮設園舎が建設されました。

園舎のウッドデッキで黄色い通園バッグを背負った幼児たちが横並びに座っており、目の前には東屋や木製のテーブルとイスが置かれている園庭が広がっている様子の写真

現在の園児は54名。子ども達は毎日元気に過ごしていますが、震災前は80名弱の子ども達が通っていたことを考えると人数は大幅に減りました。

木の床と天井に囲まれた広い室内に、子ども用の机と椅子、絵本棚やピアノが配置され、窓から自然光が差し込む園内の写真
園舎の長い木製の回廊が建物に沿って続き、右手に住宅街が広がる景色が見える写真

園舎には、津波で被害を受けた樹齢350年の大きな杉の木が使われました。中を拝見させていただくと、仮設とは思えないほど素敵な作りです。開放的でかつ、木の温もりが感じられる暖かい空間ですし、回廊も広く、ぐるっと一周できる構造になっています。子ども達も楽しそうに走り回っています。

「あさひ幼稚園のロゴが完成しました」と書かれた案内板に、カラフルな線で囲まれた笑顔の顔と「あさひようちえん」という文字が描かれている写真
木の壁と床に囲まれた教室内に、お道具類が入った棚、ピアノ、キーボード、季節の飾りが掲示されている室内の写真

しかし現在の場所も近々引越しをしなければならず、課題もあります。「何度も移転をすると、子ども達の思い出の記憶が続いていかないことが悲しいです(遠藤ゆみこ先生)」

七夕祭りの前に立つ、黒い和服姿の小島孝尋園長先生の写真

あさひ幼稚園の小島孝尋園長は、志津川の田尻畑にある大雄寺の住職さん。小島園長に今後の抱負をお聞きしました。「あさひ幼稚園も今年で50周年。多くの子ども達が巣立っていきました。その子ども達が親になった時に、またその子ども達にも入ってきてもらえるように地域の中で、幼稚園を続けていきたいと思っています。」

「サッカーを通してみんなを笑顔に!!」と手書きで願い事が書かれた短冊が、笹の葉とともに吊るされている写真

取材に訪れた前日に、サッカー日本代表の長谷部誠選手があさひ幼稚園を訪問されていました。日本ユニセフを通して多額の寄付をされたことがきっかけで交流が始まり、今回も子ども達と一緒に七夕の短冊作り等をして楽しんでいかれたそうです。将来の町を担っていくのは地元の子どもたち。ここから巣立っていく皆さんの活躍が楽しみです

学校法人平成学園 あさひ幼稚園

  • 住所:南三陸町志津川字沼田100−62
  • お問い合わせ:0226-46-3621

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