道路沿いに、白い切り絵模様が施された「きりこボード」が複数立てられ展示されている様子を写した写真

先日の残雪で足元がツルツルします。
滑り止めのついた靴がほしいところです。

さて、本日は「きりこ」についての最新情報をお届けします。
白く輝くきりこボードたちはいまや町の景色になくてはならないものとなりましたね。
(以前ご紹介した記事はこちら)

道路沿いに、白い切り絵模様が施された「きりこボード」が複数立てられ展示されている様子を写した写真

町のアイデンティティを未来に伝えようと続けられている
「南三陸きりこプロジェクト」。
その功績が国際的に認められ、
プロジェクトを先導したアート団体「ENVISI(えんびじ)」が先日
ティファニー財団賞 伝統文化振興賞を受賞しました。

佐藤町長、ENVISI代表 吉川さん、彩プロジェクト菅原さんが並んで、伝統文化振興賞を受賞した作品を持ち写っている写真

左より 佐藤町長、ENVISI代表 吉川さん、南三陸町観光協会/彩プロジェクト 菅原さん

2010年、きりこの取り組みは「女性が彩る観光まちづくりチャレンジ事業」の一環として始まりました。

「自分たちの町をもっともっと楽しくしたい!」
そんな思いを持つ女性たちがチーム「彩プロジェクト」を結成。
旧志津川駅~魚市場に続く家々・店舗への取材をもとに世界にひとつだけのきりこを制作しました。
夏の漁師町、軒下に揺れるきりこの数々が目にも涼やかで、各地からの評判を呼んだといいます。

が、その活動は震災を経て大きく展開しました。

全国の協力者より届いた新しいきりこ。
JR東日本のキャンペーンポスターへの登場。
建物の跡地にきりこボードが掲げられた際には「家が建つより嬉しい」と涙を流す方もいらしたそうです。

多くを失い途方に暮れた町の人々にとり「きりこ」が心の拠りどころとなったのです。

草が茂る空き地の一角に白い切り絵アートのボードが金属の枠に取り付けられ展示されている様子の写真

そして今、仮設店舗ではためいているきりこたち。
「ずっと大事に飾ってるんだよ!」
そうおっしゃる方々は、どなたも誇らしげです。

木目の壁に白い切り絵作品が飾られ、その横で笑顔の女性が立っている店内の一角で写した写真

アルミ複合板製のきりこボードは今日も町を彩っています。
もともと風の強い土地柄。ボードが歪んだり抜けたりもありましたが地元の建設会社さんが何度も修繕してくださっているそうです。

市街地の造成工事とともに移転も進んでおり、現在は南三陸ポータルセンター前に集められています。

南三陸ポータルセンター前に白い切り絵のきりこアートボードが一直線に並べられて展示されている様子の写真

「もともと南三陸は古くから継承してきた生活文化と独自の美学のある町。
 きりこは、世界に一つしかないこの町を伝えるための手段なんです。」
(ENVISI代表 吉川由美さん)

今後も継続される「南三陸きりこプロジェクト」。
もっと知りたい!という方は年明けの受賞報告会へどうぞ。

南三陸きりこプロジェクト ティファニー財団賞受賞報告会

  • 日時:2014年1月7日(火曜日)18時
  • 場所:南三陸ポータルセンター

ENVISI サイト

(日比谷)

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