地元の中学生たちと他地域の中学生たちが向かい合って整列している写真

7月下旬。
さんさん商店街に若いグループ2組が対面しました。

地元の中学生たちと他地域の中学生たちが向かい合って整列している写真

1組は公益社団法人 全国子ども会連合会主催「3.11の経験から学ぶ体験交流会@南三陸町」(以下体験交流会)の参加者、14名。

滋賀県、広島県、群馬県、東京都から南三陸に合宿に来ている小・中・高校生たちです。

商店街の前で参加者のこどもたちが並び、真剣な表情で説明を聞いている様子の写真

この日は4泊目、既に海岸清掃やお茶っこ会等で地元の人々と交流しており町の現状について理解を深めている様子でした。

もう1組は南三陸町ボランティアサークルぶらんこ(以下MVCぶらんこ)のメンバー、6名。

ピンク色のTシャツや黒のTシャツを着た南三陸町ボランティアサークルぶらんこのメンバー6名が並び、前方の人の話を聞いている様子の写真

中高生によるボランティア団体である、MVCぶらんこ。
町合併前の前身団体まで遡ると40年以上の歴史を持ちます。
震災後も町内ガイド、震災語り部、まちづくりのための提言活動等数々の実績を重ねてきました。

今回のメニューは志津川の町歩き。
「体験交流会」参加の子どもたちが「MVCぶらんこ」の案内で津波による浸水エリアを回ります。

「地盤沈下すると水面がこんなに近くなるんだ」
「これがJR気仙沼線?土手にしか見えない…」
知識として知っていたことを自分の目で確かめることで災害の恐ろしさが実感できるようです。

川沿いの堤防を十数人の参加者たちが歩いており、背景に森と土砂のような跡が見える、浸水エリアを回っている様子の写真
参加者たちが左手の草が生えた斜面の方を見ながら道路を歩いている様子を写した写真

高台にある志津川中学校に上り、同校卒業生のメンバーから震災当時の話を聴きます。

霧に包まれた白い外壁の建物の前に、参加者たちが並び、説明を受けている様子の写真

家族と離れ離れになったこと、体育館での避難生活、助けたこと、助けられたこと。
どの子もまっすぐに聴き入っていました。

学校の校舎の前で、1人の生徒が手を指しながら他の参加者たちに説明をしている様子の写真

全国子ども会連合会 協賛事業担当の近藤さんは次のように話します。
「『子ども会』の活動の理想は、このMVCぶらんこのように子どもの主体的な集まりを核に地域再生がなされることです。
子どもたちが地域のことを想い、声をあげ、行動すれば自然と大人も引っ張られ、ムーブメントが起こります。
地域のリーダーもその中から育っていくのではないかと思っています。」

同世代の交流から、子どもたちはどんなことを学ぶのでしょうか。
次回は彼らのワークショップの模様をお伝えします。

(日比谷)

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